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 マレーシアで行われている「T2」は卓球を革命しようとしているイベントかもしれない。主なルールをあげてみよう。

・24分間の時間制限ゲーム
11点制だが、その時点で獲得したゲーム数がカウントされ、チームの成績として累積されていく。かりに0-2や0-3になったとしても、時間があれば試合は終わらない。

・ボールボーイが次々とボールを渡す
1個のボールで試合をするのではなく、コートの周りには6人から8人のボールボーイがいる。選手はボールを拾わずに次々とボールボーイから渡されるボールで試合を行う

・ジュースはない
10-10になった場合は、次の1本で試合は決まる。

・タオリングのたびにアドバイス
6本ごとのタオリングでは選手は監督のもとに向かい、10秒間のアドバイスを受けることができる

・キルゾーン(Kill Zone)のシステム
22分間を過ぎてから新しいゲームに入る場合は、キルゾーンと呼ばれ、5本先取したほうがそのゲームを取る。キルゾーンに入らない場合は、その時点でリードしているほうがポイント(ゲーム)を獲得。もし最後の1本で同点になった場合は、サドンデスポイントとして、次の1本でゲームの勝敗が決まる。

・獲得ゲーム数がポイントとして加算されていく
14対9という場合の数字は、選手が奪ったゲーム数(ポイントと呼ぶ)である。獲得ポイント数の多いチームが勝ちとなるので、0-2になったとしても、選手はゲーム数を獲るために最後まであきらめない。

 試合は妙な緊張感が漂い、男女混成チームの応援ぶりも熱く、選手の緊張感と闘志は相当なものだ。

 初日、オフチャロフに勝った水谷は試合後にコメントした。
「最初だったので戸惑いはありました。ボールを拾いに行かないで渡されたり、タオルはどうするんだっけとか、ジュースもないし、時間も決まっている。一つひとつのことを気にしながらやっていたので、集中しきれない面もあった。
 ただ、やってみて思ったのは、この緊張感は世界選手権やオリンピックに匹敵するくらい難しさを感じましたね。ゲーム数がポイントにカウントされる面もあるけど、監督がパーソンだったり、ベンチに座っているのが朱世爀や丁寧だったりする中で、トップ選手がチームメイトのいるところでゲームを捨てるようなこともできない。全員が素晴らしい選手なので、いつどういう展開になるかがわからない。この空間でやるのは本当に良い経験になるし、精神的に良いトレーニングになる。実力は低いかもしれないけど、チーム力は素晴らしいチームだった。オリンピックのような波乱が起きてもおかしくないし、オリンピックと同じくらいに緊張しました」
  • T2ではコートにフェンスは置いていない

  • シンプルでファッショナブルなウエアはアンダーアーマー製

  • コートサイドにはボールボーイとたくさんのボールが用意されている

  • これまでの卓球では見たことがない斬新なデザインのウエアもある

  • 選手たちはショー的なプレーに走らず、最初から最後まで全力でプレーしていた

  • 毎試合後に必ずインタビューが行われるのもこれまでにない試みだ