スマホ版に
戻る

トピックス

トップニューストピックス
 Tリーグのトップリーグ「Tプレミア」の男女4チーム、計8チームは2月7日にTリーグから公式発表される予定になっているが、新聞各紙は会見前に内定チームの報道を始めた。Tリーグからの公式コメントはないが、メディアの独自取材による事前報道までは統制ができないのが実状だ。

 今朝のスポーツ報知は「卓球リーグにエドウインが参入」と大きく報じ、これはヤフーニュースでも取り上げられている。しかし、「エドウイン」は全くの誤報。さらに「トーサイアポ」という会社名も挙げられているが、ここも誤報だ。
*その後にスポーツ報知のネット上の記事、ヤフーなどのサイトから記事は削除された

 正しいのは日本経済新聞の記事になる。記事の中で男女の参加チームをこう記している。
男子 木下グループ・埼玉・沖縄・岡山
女子 木下グループ・日本生命・日本ペイント・名古屋

 木下グループはチーム名から会社名を外し、ニックネームと地域名(もしくは県名)を入れることになる模様で、沖縄は琉球アスティーダが主体となり、埼玉・岡山・名古屋は複合スポンサーからなるクラブチームによる参入である。
 そのどこにも「エドウイン」の名前は出ていない。
 以前から裏を取らない情報を掲載する報道機関には呆れてきたが、これほど大きな見出しになる会社名を間違えるとは・・・。(こちらはその会社が無関係であることの裏は取っている。スポーツ報知はエドウイン社に対してどういう責任を取るのだろう・・)
 Tリーグに関して、一部の一般紙、スポーツ紙は報道を少しでも早く出したいと加熱した結果、今回のような誤報になってしまった。公式発表を前に、箝口令を敷くTリーグ関係者ではなく、参戦するチームなどから情報を仕入れようとするメディア。どこかの新聞が掲載するとわかった時点であわてて未確認情報を記事にするメディア。
 卓球王国も気をつけよう(笑)。

 さて、事前に報道されたチーム名(地域名)だが、今後は選手獲得の動きに拍車がかかりそうだ。
 選手登録は4チームが各6名なので、24名の選手が必要になる。いわゆるヨーロッパなどで活躍したり、フリーのプロ男子選手は数名で、ヨーロッパからの選手獲得は少なく、中国選手は未確定の中で、国内の選手獲得に動くしかない。
 もし、Tリーグが日本リーガーに触手を伸ばさなくても、日本リーガー自ら、またチーム関係者が接触することはあるだろう。日本リーグのチームは団体戦に4名が必要とされるが、大体チームメンバーの総数は6名ほどだ。とすると、もし3名が一気に移籍すると卓球部は団体戦には出られず、日本リーグに参戦することはかなわない。
 強いチームであればあるほど、契約社員を多く抱えるチームであればあるほど、選手移籍の波に呑み込まれることになる。
 日本リーグは昨年9月16日の理事会で、「日本実業団リーグが全体として 2021年以降に加入するかどうかを検討する」ことを決めた。つまり、日本リーグ全体としての参入を見送ったが、2021年を前に、選手が複数移籍した場合、チームの存続が危ぶまれるという事態が現実のものになってきた。  (今野)