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●女子シングルス準々決勝
伊藤 3、7、−11、−8、3、6 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
陳幸同(中国) 3、4、−10、−9、7、9 石川

●男子シングルス準々決勝
李尚洙(韓国) 3、−8、−9、−3、8、5、4 荘智淵(チャイニーズタイペイ)
張本 8、9、7、−3、−2、6 馬龍(中国)

大会第4日目のラストに、すごいサプライズが待っていた!
張本智和が現五輪&世界王者の馬龍を破った!

試合前はやや表情が硬く見えた張本だが、試合が始まると第1ゲームから声を出し、エンジン全開。ハイトス(投げ上げ)サービスを有効に使い、馬龍のレシーブを崩す。躊躇(ちゅうちょ)なく振り抜くフォアドライブの破壊力は馬龍のお株を奪うほどで、これほどノータッチで抜かれる馬龍は見たことがなかった。
2ゲーム先取した3ゲーム目、10−6から10−7になったところでベンチの倉嶋洋介監督がすかさずタイムアウト。11−7でこのゲームを奪い、一気に3ゲームを連取する。

4・5ゲーム目はやや勝利を意識した感があり、両ハンドのスイングスピードが鈍った張本。すかさず馬龍に2ゲームを取り返されたが、試合後に「1〜3ゲーム目はすごく集中できていたけど、4・5ゲーム目に一回集中力が切れてしまった。ベンチで倉嶋監督に、3−3になると厳しいから、6ゲーム目の出足でリードするか、競っていこうと言われた。出足で声を出したら、体も動いてきました」とコメント。
6ゲーム目は再び気合いを入れ直し、6−2、7−4、9−6とリードを保ち、馬龍のミドルにパワーフリックを突き刺して10−6。最後もバックハンドの連打を馬龍のミドルに決め、両手を広げて天を仰いだ!

14歳の英雄を讃える会場の拍手は、しばらく鳴り止まなかった。先週の中国オープン決勝で樊振東に完勝し、優勝した馬龍から挙げた金星。「現世界チャンピオンに勝つのは初めてだし、世界で一番の選手にこんなに早く勝ててビックリしています。勝てたから言うわけじゃないですけど、(馬龍は)やりやすい相手でした」という試合後のコメントに驚いた。
序盤で有効だったハイトスサービスについては、「3月のカタールオープンで(投げ上げサービスを使う)カルデラノ(ブラジル)に負けて、すごく良いサービスだと思ったので、自分も取り入れようと思っていました。練習してきたけど、まさか世界チャンピオンに3ゲームも効くとは思わなかった」とコメントした。

明日の男子シングルス準決勝は、張本対李尚洙、張継科対ボル。4月のアジアカップでは、樊振東を破った後に韓国の丁祥恩に屈した張本だが、今大会は一気に頂点を極める構えだ。

また、女子シングルス準々決勝では、伊藤が鄭怡静を破ってこちらも4強入り。1・2ゲーム目とも8−2でリードを奪うなど、前半は一方的な展開。3ゲーム目も7−2までリードを広げたが、ここからまさかの逆転を許し、ゲームカウント2−2に並ばれた。
「前半はすごく良いプレーができたんですけど、3・4ゲーム目はサービス・レシーブの展開が良くなくて落としてしまった。それまで効いていたサービスがあまり効かなくなった」と試合後に語ったが、5ゲーム目は出足からフォアのスマッシュを連発し、きっちり気持ちを切り替えた。

伊藤は明日の準決勝で、石川を破った陳幸同と対戦。石川はゲームカウント0−2から2−2に追いつき、5ゲーム目5−2とリードしたが、ここから逆転を許した。陳幸同はパワーはそれほどないが、バックの守りが堅く、駆け引きもうまい。明日は好ゲームが期待できそうだ。
  • 大観衆の声援に応える張本、圧巻の勝利だった

  • ベンチの倉嶋監督と歓喜の抱擁

  • 応援していた日本男子チームも大興奮!

  • 試合の序盤から異様なほど汗をかいていた馬龍。顔面は蒼白だった

  • 出入りの激しい試合だったが、最後はきっちり締めた伊藤

  • 石川、陳幸同にも勝機は十分あった。惜しまれる内容だった