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 12月21~24日まで行われた世界選手権横浜大会男子選考会(東京・ナショナルトレーニングセンター)で、大矢英俊(青森大)と松平賢二(青森大)が代表権を獲得した。今選考会は、第1ステージで12名ずつのリーグ戦を行い、各リーグ上位3選手が第2ステージのトーナメントに進出。そのトーナメントの勝者が第1代表に決定する。そして、準決勝で敗退した選手同士の対戦の勝者が、決勝で敗れた選手と代表決定戦を行い、勝者が第二代表となる。

 最終日の24日は第2ステージ準決勝~決勝が行われ、松平賢二、松平健太(青森山田高)をともにゲームオールで下した大矢が世界選手権代表権を獲得した。大矢はどちらも試合も押され気味で、得意のフォアをフルスイングできる状況があまりなかったが、進境を見せたバックハンドを使い、我慢の卓球で徐々に盛り返していった。そして決勝では、「吠えるのをあえて封印」し、「松平健太の動揺を誘った」という戦術も見せ、念願の代表権を勝ち取った。

 そして第2代表決定戦では、下山(協和発酵キリン)を破った松平賢二と松平健太との兄弟対決が実現。昨年のインターハイでは弟・健太に軍配が上がっているが、今回の対戦では終始攻めきった兄・賢二が4-1で勝利。自身初の世界選手権代表を決めた。

一方の敗れた健太は、準決勝では下山を完全にシャットアウト。そして決勝でも4ゲーム目までは大矢の強打を封じ込める抜群のテクニックを見せたものの、後半はやや受けに回ってしまい、流れを失った。そして第2代表決定戦でも淡泊な試合運びになってしまった。第1ステージを1位通過するなど、日本のトップレベルのテクニックを持ち、今季はドイツ・ブンデスリーガでもまれてタフさも身につけてきているだけに、惜しまれる結果となった。
 また、北京五輪代表の岸川聖也(スヴェンソン)も代表権には手が届かなかったように、今回の選考会は非常にハードなものとなった。そのハードな闘いを勝ち抜いたふたりだけに、世界戦でも大いに羽ばたくだろう。
日本の野獣王子から世界の野獣王子へ!
世界戦で大矢が吠える!
準決勝での敗退から気持ちを切り替えて代表権を獲得した松平賢二
決して折れない精神力も武器のひとつ