スマホ版に
戻る

トピックス

トップニューストピックス
 本日10月18日、東京・調布にある明治大卓球部の練習場で、『明治大卓球部90周年記念事業・ドリームゲーム』が開催。明治大学卓球部のOB会である明治大学駿台卓球会が企画したもので、「明治がやらねば誰がやる」という明治大卓球部のスローガンに相応しく、非常に豪華な顔ぶれを揃えたOBと現役の対抗戦が実現した。1・2番は3ゲームズマッチ、3〜5番は5ゲームズマッチで行われた対抗戦の結果は下記のとおり。

〈明治大卓球部・現役チーム 3ー2 明治大卓球部・OBチーム〉
 西康洋 ー6、ー6 平野友樹○
○宮川昌大 ー5、9、9 神巧也
○龍崎東寅 9、ー3、9、ー3、8 森薗政崇
 戸上隼輔 ー8、ー7、11、8、ー8 丹羽孝希○
○宇田幸矢 8、8、7 水谷隼

 1・2番に商学部3年の西康洋、新入生である情報コミュニケーション学部1年の宮川昌大(しょうだい)という左腕ふたりを起用した現役チームに対し、OBチームは平野友樹と神巧也という2014年度卒の同期コンビを揃えた。

 トップはサービス・レシーブから、豪打・西の待ちを外す巧みな緩急が光った平野が先制。一方、2番は神がフォアのパワードライブで1ゲームを先取しながらも、宮川が1ー1のタイに追いつく。3ゲーム目10ー9の宮川のマッチポイントで、宮川が一撃のチキータでレシーブエースを奪い、1年生が大仕事を成し遂げた。「負けたとしても自分のプレーをしようと思っていた。神選手はすごく強くて、自分の憧れの選手でもあるので、勝てたことは今後自信になります」(宮川)。

 ここから5ゲームズマッチになる3番、現役チームは商学部4年の龍崎東寅、OBチームは2017年度卒の森薗政崇。龍崎が1年生で入学した時の4年生が森薗だ。互いに強烈なチキータが持ち味で、互いに相手のチキータを狙いながら、逆にチキータでレシーブした時は次の一本の対応に知恵を絞る。試合はゲームオールにもつれたが、龍崎が最後まで動き切り、打ち切った。
 「今年は新型コロナの影響で試合がほとんどなくなってしまったので、このような場を用意してくださって本当にありがたいです。試合ができて本当に良かったです」。悲運のキャプテン・龍崎は感謝の言葉を述べた。

 そして随一の好試合となったのが、4番に出場した政治経済学部1年の戸上隼輔と丹羽孝希の一戦だ。体つきからは相当トレーニングをしていることが伺われた丹羽は、戸上の豪打にたびたび打ち抜かれながらも、質の高い台上技術で戸上のプレーを縛り、最小の手数で得点。3ゲーム目に11ー10で一度マッチポイントを握ったが、1月の全日本で丹羽に完勝した戸上もこのままでは終わらない。カミソリ強打に加えて、巧みな緩急と中陣での粘りを見せ、ゲームオールまで盛り返す。最終ゲームも丹羽8ー4のリードから8ー8まで競り合ったが、丹羽9ー8のリードで丹羽がバックストレートのロングサービスでエースを奪い、11ー8で戸上を振り切った。
 「非常に難しい場面で回ってきたんですけど、自分で終わらせたくないと思ってプレーした。1月の全日本の時は初対戦で、戸上選手のチキータやバックハンドにやられたので、今回はそれをいかに封じるかという戦いでした」(丹羽)

 そして5番ラストは、全日本「V10」の水谷隼と、現・全日本チャンピオンの商学部1年・宇田幸矢のビッグマッチ。宇田は得意のチキータと振り始めたら止まらないフォアドライブ連打に、非常に回転量の多いフォアのループドライブを加え、主導権を握る。水谷のサービスからの攻守とテクニックはさすが、3ゲーム目には強烈なチキータでレシーブエースを連発したが、宇田の勢いは止まらずに驚きのストレート勝ち。「2ー2の場面で回ってくる中で、自分の持っているパワーを出し切ることができた」と充実の表情を見せた。

 今日の試合の模様は、明治大卓球部の公式youtubeチャンネルで生配信。試合後にOBを代表して挨拶した水谷は、「今日試合をしてみて改めて本当に卓球が好きだなあ、卓球って楽しいなあという気持ちになりました。今日の試合を視聴してくださった皆さんにとって、少しでも元気や勇気の一部になってくれたら、ぼくたちは今日試合をしてよかったなと思います」と語った。OBチームのハイレベルなテクニックと、そのOBチームの実績にも臆すことのない現役チームの頑張り。明治大卓球部の底力を見せつけられた一戦だった。
  • 試合開始に先立ち、明治大学駿台体育会の兒玉圭司名誉会長が挨拶

  • トップでOBの貫禄を見せた平野

  • 1年生ながら勝負強さを見せた宮川

  • 高い身体能力で、森薗との打撃戦を制したキャプテン龍崎

  • 男子NTの倉嶋洋介監督も「勝負勘を失っていない」と賞賛した丹羽

  • 丹羽に全日本のリベンジを喫したが、戸上のプレーは確実に進化している

  • 持ち前のテクニックを見せた水谷だが、「仕上がる」のはまだ先か

  • 思うように練習できない中でも、宇田のプレーは冴えていた

  • ドリームゲームに出場した現役5名・OB5名の選手たち