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 11月10日、中国・山東省威海市で開催されていた『迪尚 2020ITTF女子ワールドカップ』は大会最終日を迎え、ベスト4に進出していた伊藤美誠(スターツ)は準決勝で孫穎莎(中国)に2ー4で惜敗。しかし、3位決定戦でハン・イン(ドイツ)に4ー0で完勝し、初の銅メダル獲得となった。準決勝〜決勝の結果は下記のとおり。

●女子シングルス準決勝
孫穎莎(中国) 10、8、6、ー10、ー4、4 伊藤美誠
陳夢(中国) ー4、8、8、9、ー7、ー9、4 ハン・イン(ドイツ)
●3位決定戦
伊藤美誠 2、7、9、4 ハン・イン 
●決勝
陳夢 ー11、6、9、6、8 孫穎莎

 伊藤は6ー10のビハインドから10ー10に追いついた1ゲーム目を10ー12で落とし、そのまま3ゲームを連取される苦しい展開。さらに威力を増した孫穎莎のバックドライブに、バックハンドのミスが続いた。しかし、4ゲーム目7ー9の崖っぷちから12ー10と逆転で奪うと、5ゲーム目は孫穎莎にレシーブのミスが多くなり、11ー4で伊藤が一方的に奪取する。
 
 6ゲーム目は中盤で突き放され、同い年のライバル・孫穎莎に2ー4で敗れた伊藤。しかし、3位決定戦では、準決勝で陳夢を苦しめたハン・インのカットをスマッシュで一方的に打ち抜き、ストレート勝ち。試合後に「やっと自分らしい試合ができたかなと思います。今大会は4試合やって、難しい試合がたくさんあって、自分らしいプレーがなかなかできなかったけど、楽しく試合はできたかなと思います」と振り返った。

 「孫穎莎選手は、いつもの孫選手とは違うプレーをしてきて、前半から私自身が思っていた感じと少し違って対応が遅れてしまった。1ゲーム目は6ー10からジュースに追いついて、惜しい1ゲーム目だったので、そこを取れていたら違っていたと思う。私が練習していたことの良いところ、悪いところが孫選手と試合してわかったので、ITTFファイナルに向けてまた練習を頑張りたい」(伊藤美誠・孫穎莎戦後のコメント)

 今大会を制した陳夢は、念願のビッグタイトル。決勝は1ゲーム目をジュースで制した孫穎莎が、序盤は優位に試合を進めたが、持ち味である懐の深いバックハンドで孫の強襲をしのぎ、チャンスにはストレートへの速攻を混ぜる。相手にうまく打たせる台上プレー、巧みな緩急など、経験の差で孫穎莎を下した。

 「こうして優勝できて、本当に感動しています。私にチャンスをくれた中国チームに感謝したい。ついに世界タイトルを獲ることができましたが、これはひとつのスタートに過ぎません。今大会を通じて、技術や戦術だけでなく、メンタルや総合力を高めることができたと思います。馬琳コーチとは普段からコミュニケーションを取って、私を成長させるよう常に心を砕いてくれますし、全中国選手権(10月1〜10日)前に調子を落とした時には、李隼監督からも貴重なアドバイスをもらうことができました。今大会での自分には80点をつけたい」(陳夢・優勝後のコメント)

※写真提供:レミー・グロス/ITTF
  • ハン・インに完勝して銅メダルを獲得した伊藤美誠

  • 陳夢は悲願のビッグタイトル。大器がいよいよ本領発揮か

  • 孫穎莎は2位。決勝で陳夢の経験に屈す

  • 女子シングルス表彰。3選手とも19〜22日のITTFファイナルにも出場する