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【交通銀行2020 ITTFファイナルズ】
●女子シングルス準決勝
陳夢(中国) 9、8、8、10 孫穎莎(中国)
王曼昱(中国) 3、4、9、6 伊藤美誠

●男子シングルス準決勝
樊振東(中国) 8、4、−13、8、5 張禹珍(韓国)
馬龍(中国) −11、9、9、8、7 許シン(中国)

ITTFファイナルズの大会第3日は、男女シングルスの準決勝が行われ、日本勢で唯一勝ち残っていた伊藤美誠は王曼昱に0−4で敗戦。昨年に続く3位で大会を終えた。

176cmの長身を誇る王曼昱。高い打球点から放たれるバックドライブは強烈で、伊藤の左右への揺さぶりにも確実に対応し、先にストレートへ厳しく攻められた。かつては体が左右に倒れる場面が多く、体勢を崩しやすかった王曼昱だが、豊富なトレーニング量をこなすことで体幹の強さも加わっていた。伊藤としては7−10から9−10まで挽回した3ゲーム目を取り、反撃に出たかったが、9−11で惜しくも落とした。

試合後は中国メディアから矢継ぎ早に質問を浴びせられ、取材時間は30分以上に及んだ伊藤。中国女子の最大のライバルとして、中国でもその存在感はより大きなものになりつつある。女子ワールドカップの初戦ではやや緊張感も感じさせたが、試合を重ねるにつれて硬さも取れ、より進化した姿を見せてくれた伊藤。今回の敗戦を糧に、さらなる成長を期待したい。

★準決勝後の伊藤美誠のコメント
「王曼昱選手はすごく攻撃的な選手で、それは最初からわかっていたんですけど、自分の展開に持っていける場面が少なくて、点数も取れなかった。1本を取ること、1ゲームを取ることを目標にしていたので、0−4という結果についてはすごく差があるなと感じました。ただ、このままでは王曼昱選手には一生勝てないなと思ったので、また工夫してやり直していきたい。

 王曼昱選手がすごく攻めてきて、自分自身が攻め切るところまでいかなかったし、サービスで崩すのも難しかった。相手のサービスも際どいコースにコントロールしてきて、細かい部分で負けていたので、大きい展開になっても難しさがあった。

 王曼昱選手とは小さい頃から戦ってきていて、本当にすごく努力家だし、練習量も多い。コーチと熱心に練習している姿を何回も見てきているし、本当に実力が上がってきているのがわかる。ボコボコに負けて吹っ切れてはいるんですけど、自分をしっかり見直したい。前のワールドカップの時より、自分のプレーは良くなっていたし、中国選手との試合は得るものがたくさんあるので、しっかり練習して、中国選手との試合を楽しみにしたい」

一方、男子シングルスは樊振東と馬龍が決勝へ勝ち上がった。樊振東は試合後、「この試合に向けて十分な準備はしてきましたが、それでも非常にタイトな試合でした。勝つことはできましたが、ベストなパフォーマンスができたとは考えていません」とコメント。4−1の完勝にも満足しなかった。馬龍と許シンは直近の対戦(20年ドイツオープン)では許シンが4−0で勝利していたが、今回は馬龍が4−1で快勝。改めて「馬龍健在」をアピールしている。

※写真提供:ITTF
  • 王曼昱に0−4で敗れた伊藤。中国選手を連破していくのは容易ではない

  • サービスの長短で揺さぶりたかったが、長身の王曼昱は崩れず

  • 勝利の瞬間、感情を露わにした王曼昱

  • 女子ワールドカップに続く勝利。陳夢は「孫穎莎攻略法」を見つけたか

  • 樊振東は張禹珍を4−1で下す

  • 男子ワールドカップと同様、樊振東と決勝で相まみえる馬龍

  • 馬龍と許シン、国際大会では何度目の対戦になるか……