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【WTTマカオ 4日目】
〈男子〉
●準決勝
※11ポイント先取の7ゲームズマッチ。7ゲーム目以外はジュースなし
馬龍(中国) 5、10、ー8、7、3 林高遠(中国)
王楚欽(中国) 3、8、8、7 ファルク(スウェーデン)

〈女子〉
●準決勝
陳幸同(中国) ー10、ー1、ー7、10、9、5、7 陳夢(中国)
孫穎莎(中国) ー8、7、ー7、ー2、7、10、10 王曼昱(中国)

 ITTF(国際卓球連盟)が2021年からスタートさせる新たなツアーシリーズ「WTT(ワールド・テーブルテニス)」。そのお披露目の大会となる「WTTマカオ」は、大会4日目に男女シングルスの準決勝が終了。男子シングルスは馬龍と王楚欽、女子シングルスは陳幸同と孫穎莎が決勝進出を果たした。

 まず、男子シングルス。林高遠に完勝した馬龍は、抜群の守備力が光った。台からの距離をうまく調節しながら、ブロックと中陣でのしのぎで林高遠の強烈な両ハンドを跳ね返し、逆襲に転じるプレーはまさに「達人」。圧巻の強さを見せた。

 そしてもうひとりのファイナリスト、馬龍の北京市チームの後輩である王楚欽は、昨日の準々決勝で許シンを破ったファルクを完封。強烈なチキータを誇る王楚欽だが、ファルクに対しては徹底して長く切るツッツキを打たせ、両ハンドのカウンターで狙い打って得点を重ねた。
 かつてプロリーグ『T2 APAC』で、ライバルチームの監督ながらファルクを少し指導した江加良(1985・87年世界チャンピオン)が、ファルクに対して「彼のフォアハンドは強くミートする打ち方ができない、武器がドライブしかない」と辛口の評価をしていたが、まさにその弱点を突かれた試合内容だった。とはいえ、許シンを破って大会を盛り上げたファルクの活躍には拍手を贈りたい。

 女子の準決勝はともにゲームオール。女子ワールドカップとITTFファイナルズを制し、絶好調の陳夢は、陳幸同から3ゲームを連取して4ゲーム目もマッチポイントを握りながら、まさかの大逆転負け。陳幸同は台から距離を取り、抜群の安定性を誇るバックハンドで陳夢の猛攻をしのいだ。要所で見せた、高い打球点から振り抜くフォアのカウンターも強烈。代表チームの主力選手に引けを取らない実力を見せた。

 宿命のライバルである孫穎莎と王曼昱の一戦は、「今回も」ゲームオールジュースまでもつれた。最終ゲームは王曼昱が先に10ー8でマッチポイントを握ったが、孫穎莎が4点を連取し、こちらも大逆転。10ー8から孫穎莎にネットインが2本続き、10ー10に追いつかれたのが王曼昱としては不運だった。

※写真提供:ITTF
  • まだまだ強い、いや強すぎる馬龍様。林高遠に貫禄の違いを見せた

  • ファルクに完勝した王楚欽(右)。中国の分析力はさすが

  • 陳夢を土俵際からうっちゃった陳幸同

  • 陳夢、「リスタート」の3大会完全制覇はならず

  • 強運も手伝い、王曼昱との打撃戦を際どく制した孫穎莎