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【WTTマカオ 5日目】
※11ポイント先取の5ゲームズマッチ。5ゲーム目以外はジュースなし
〈男子〉
●決勝 馬龍(中国) 5、9、4、5、-10、8 王楚欽(中国)

〈女子〉
●決勝 孫穎莎(中国) 10、8、6、-9、6、4 陳幸同(中国)

 「WTT(ワールド・テーブルテニス)マカオ」は大会最終日の5日目を迎え、異例の9ゲームズマッチという試合方式で、男女シングルスの決勝が行われた。

 男子シングルス決勝は、馬龍が王楚欽に5ー1で完勝した。鉄壁の守備からの巧みな攻守転換、回り込んで放つフォアのパワードライブの精度と厳しいコース取り、精緻な台上プレーと10ー10でも動じないメンタル。「ITTFファイナルズでの優勝がぼくに大きな自信を与えてくれた」と語るように、自信に満ちたプレーでWTT初の男子シングルスチャンピオンに輝いた。

 決勝後、9ゲームズマッチの感想について尋ねられた馬龍は、次のようにコメントしている。「最初は5点制から始まって、5ゲームズマッチ、7ゲームズマッチ、そして最後は9ゲームズマッチ。すべての試合で心理状態は変わってくるし、新たな試みと革新を体験した。(ビリヤードの)スヌーカーのようで、ラウンドが進むにつれてゲーム数が増えてくるのはとても面白いね」。

 孫穎莎と陳幸同の決勝は、1ゲーム目に陳幸同が10-8でゲームポイントを握ったが、孫穎莎が11-10と逆転。WTTは最終ゲーム以外はジュースがなく、10-10からどちらかが1ポイントを取った時点で決着する。これまでに『T2』などの大会でも採用された「ジュースなし」の試合方式は、選手たちの戦術やスコアマネジメントに大きな影響を与えるものだ。孫穎莎は2ゲーム目も7-8から4点を連取し、ゲーム終盤での勝負強さを見せて試合の主導権を握る。

 陳幸同も台からやや距離を取り、持ち味である正確なバック連打で粘り強く戦うが、フォアハンドの決定力はやはり孫穎莎が上。陳幸同が4ゲーム目を取って1ゲーム返したものの、孫穎莎が5ー1で勝利し、優勝を飾った。「準決勝までのプレーは普通だったけど、決勝ではずっと自分に『試合を楽しもう』と言い聞かせて、すごく良いプレーができました」と試合後に語った孫穎莎。東京五輪という目標に向かって、歩みを止めることはない。

※写真提供:ITTF
  • 今がピークなのかと思わせるほど、圧巻の強さを見せた馬龍

  • WTT初の男子シングルス王者に輝いた

  • 先輩に貫禄の差を見せられた王楚欽

  • 孫穎莎、フォアハンドの決定力を見せつけた

  • 久々に存在感を見せた陳幸同。「平野美宇のコピー選手」から脱却か?