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 日本卓球協会(JTTA)理事会で5月のパリで開かれるITTF(国際卓球連盟)の理事会に裏ソフトラバーの公認制度の変更とラケットコントロール方法の提案することが報告された。
 現在、ラバーのトップシートのみがITTFへの公認申請の対象になっているものを、スポンジを貼り合わせた完成品として公認申請させる提案。加えて、公認ラバーの反発力の上限数値を設定し、その上限を超えるラバーは公認しない、また上限数値を超えるラバーを使った選手は試合で失格とするというものだ。上限数値を測定できる機器もすでに準備されているとのこと。この提案の背景には用具の反発力を制限していこうという考えと、違法な補助剤を使用させない方向に持っていこうとするものだ。
 今回の提案は公認ラバーの制度の変更がひとつと、ラケットコントロールに関する提案である。今まで、ITTFは卓球メーカーから申請されたラバーのトップシートだけを検査して、公認するか否かという判断を下していたが、スポンジを加えた完成品を公認審査すべきというのがJTTAの提案だ。しかし、これはごく当たり前のことだろう。今までトップシートだけで公認していたほうがおかしかった。
 さらにラケットコントロールに関しての提案には「アンチ・ブースター(補助剤)」「アンチ・用具ドーピング」の意図がある。このラバーの反発力を測る機器は、ある高さから鉄球を落として、その反発力を測定するもの。もしも公認されているAラバーの反発力を測定しておけば、もし補助剤のように後加工をしたラバーならば反発力は明らかに違うものになる。
 しかし、今回の提案は公認ラバーの上限数値を設けるものだ。仮にある高性能ラバーの反発力を100として、これを反発力の上限数値とする。ある大会で選手のラバーを測定して上限数値を超えて120になるとすれば、これはブースターを塗っている可能性が高い。上限数値をどこに設定するのか。卓球メーカーが非常に気になる提案となりそうだ。
 2月に開かれたITTF執行委員会では木村興治副会長が提案し、多くの支持を得られた報告されたが、もしこれが実施されれば卓球の用具の歴史の中では大きな変革となる可能性がある。ITTF理事会で賛成を得られるかどうかは微妙だ。また中国の出方も気になるところだ。