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速報・現地リポート

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世界選手権ザグレブ大会(個人戦)

 王励勤対馬琳の決勝。世界ランク1位と2位の実力者同士の決勝となった。第1ゲームは馬琳がスタートダッシュ良く5本連取。7-1と大量リードした。王励勤はフォアへ大きく振られたドライブに対して、タイミングが合わずにドライブミスを連発し、調子を整えることなく一方的に馬琳に攻め込まれた。第2ゲームは、お互いの台上での攻防からラリー戦とつながり、フォアハンドドライブの威力が衰えない馬琳がラリー戦を制し、11-8でゲームを連取した。第3ゲームに入り、王励勤は戦術を変え、フォアのラリー戦を避け、得意とするバックハンドのカウンター攻撃を多用し、馬琳のフォアサイドへボールを集め、体勢を崩した。その結果、6ポイントを連取し、作戦が成功した。馬琳もフットワークが良くフォアドライブで粘るが、ことごとく王励勤のバックハンドカウンターが決まり、11-5で王励勤がこのゲームを奪った。
 第4ゲームに入り、馬琳の変化サービスが効き、連続ポイントとサービスエースを取り、4本連取し、有利にゲームを運んだ。特にサービス、3球目が切れのある鋭いフォアドライブとなり、11-4で馬琳が奪い返した。
 勢いに乗った馬林は第5ゲームに入り、王励勤のバックミドルにドライブで攻め、バックハンドのカウンターを防ぎ、6本連取し、7-1と試合の流れを決定づけたように見えた。ところが、ここから王励勤が底力を見せ、高度なラリー戦に打ち勝ち、今までの劣勢を盛り返した。長いラリー戦で疲れの見えた馬琳を、バックハンドの前陣カウンターをストレートコースへ打ち、馬琳のフォアサイドを揺さぶり、6本連取で取り返し、7-7。高いレベルの技の集中力を見せた。後半になるにつれ、さらに攻めの厳しさを見せた王励勤は得意の前陣回り込みバックストレートに鋭いフォアドライブを放ち、劣勢から優勢に切り替え、4本連取。といった素晴らしい後半のゲームの詰めであった。