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速報・現地リポート

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世界選手権ザグレブ大会(個人戦)

 近年、進歩しているのは台上技術。特に中国選手はすぐれている。王励勤、馬琳、王皓などが出色だ。サービスルールが変わってから、サービスエースを狙えるようなサービスが出しにくくなっている。そのために先手攻撃のためにレシーブ力のアップが最重要課題になっている。今までもフリックはあったが、さらに台上でのバック強打、回転をかけた台上ドライブ、フォアハンドはフォア前をストレートへプッシュするレシーブが目に付いた。世界のトップクラスは平凡なストップ、ツッツキは使わない。台上ボールの威力が出ているし、フリックではなく強打になっている。
 そうなると、当然3球目攻撃は容易にできないために前・中陣でのカウンタードライブが使われている。
 カウンター技術と言うことで言えば、バックでブロックしていたボールを早い打点でのバックハンドカウンターを使うようになっている。日本選手のフォアハンドのカウンター技術というのは、クロスボールが主だが、世界ではストレート系ボールを両ハンドで打てるようになっている。スイングのバリエーションのあるから両サイドに打ち分けることができる。
 ブロック技術は明らかに変化している。特にバック側はブロックではなくてカウンター気味のバックハンドになっている。打ち抜くカウンターではなく、早い打球点で返すカウンターブロックである。フォアハンドはバックよりも打球点は遅くなるが、そこからストレートにカウンターできるようになっている。
 体力面で言えば、体力アップ、筋力アップがより求められてくる。カウンター技術が進んでくればくるほど、時間的な制約を受けて、その中で連続攻撃するためには、腹筋力、背筋力が必要になる。動いた時にいかに早く着地して次の動作に移れるかが重要で、そのためにジャンプ系のトレーニングが必要だろう。
 客観的に見て、水谷と松平、岸川の各選手は体力、持久力は世界のトップクラスのそれと比べればまだ50%くらいだろう。でも、それは悲観すべきことではない。まだ彼らには時間がある。十分間に合う。