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世界選手権ザグレブ大会(個人戦)

 ボルは柳承敏のフォアからのドライブをカウンターショートで柳承敏のバックに送り、その後のボールをフォアハンドドライブで打つといった、「後の先」戦術を選択した。見方によれば、正攻法の戦いに見えるが、世界の準々決勝では柳承敏のフォアハンドのフルスイングのドライブは簡単にはバックで止められなかった。
 この作戦が、結果的にボルの消極的なプレー、中途半端なプレーとなり、ボル自身のパフォーマンスが上がっていかない戦い方に終始してしまった。かたや、柳承敏は前半ボルがフットワークを使ってフォアドライブで攻めてくると予想していたが、甘いボールが多く、徹底的に台との距離を合わせ、フォアハンド一発で攻め込む作戦に切り替えた。ほとんどラリー戦に持ち込むこともなくポイントが決まってしまった
 3-0となり、土壇場に来たボルは8-10とマッチポイントを取られてから初めてラリー戦で両ハンドでのパワードライブを打ち込んだ。この一球で流れが変わろうとして、連続ドライブ攻撃でボルはジュースに持ち込み、ジュースの時点でもボルは3球目ドライブを落ち着いてスイングし、ゲームポイントを握るまで追いあげたが、最後は柳承敏の素晴らしいフォアハンドドライブがボルの上向いた調子を押さえ込んだ。