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第5回世界ジュニア選手権大会

 優勝候補の男子の中国がフランスに苦しんだ。黒人選手のサリフが2点取る大活躍。この選手は小技がうまくないが、抜群の身体能力でラリー戦に強い。日本戦の時にはサリフは上田に負けたが、試合をするたびに力を発揮。準々決勝のロシア戦で1勝して、勢いに乗った。2-2のラストで長身のボベが宋時超を追い詰め、「中国、敗れる」と思ったが、そこから底力を見せ逆転した。しかし、客観的に見れば中国の力は遙かに上。フランスのチームスピリットと勢いがここまでの接戦にした。
 一方、ラストの試合途中で中国ベンチの選手がレッドカードをもらい退場を命じられると、猛烈に抗議。また試合後も中国は審判に抗議。また観客席では中国系アメリカ人とフランスの応援団が言い合いになるなど、後味が悪かった。特に中国ベンチは応援ではなく、相手を威嚇、挑発するような態度を見せ、勝っても台の上に乗って勝利を誇示するなどスポーツマンシップに欠ける行為が目に余るものがあった。王者としての品格を中国に求めるのは無理なのだろうか。
フランスは負けても自ら中国ベンチに握手を求め、潔く敗北を認めた。フランス人のスポーツに対する姿勢と中国人では相当に違うようだ。中国コーチも選手をあおった節もあり、また試合後の抗議と言い、ジュニア選手を教育する立場の人がこれでは……。ジュニアの試合で勝ち負けは大切だが、スポーツの本質を選手に教育することも重要なのだ。
写真は左が中国から2点取ったサリフ。右がラストで中国が勝った瞬間、台に飛び乗った宋時超