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世界選手権広州大会(条太の広州ぶるるん日記)

ホテルで談合

2008/02/26

 いや、談合じゃないんですが、卓球王国のメンバーと晩餐をしました。高島さんがステテコと乳首の透けた下着でいらしたので、さすがにカリスマをそのまま撮影するのはまずいと思い、シャツを着てもらった。
 
 ここでも樋口先生の話になった。なんだか聞けば聞くほど面白い。樋口門下生になるためには三つの条件をクリアしなくてはならなかったそうだ。その三つとは
1.誰の指導も受けずに全日本のランクに入るほどの才能と努力の持ち主であること
2.茶碗いっぱいのご飯をかまずに一飲みできること。ただしお茶を一杯使用可。
3.2分間息を止められること

 高島さんは1はクリアしていた。2については、食事が終わったあとで呼ばれ、仰向けに寝せられて口に突っ込まれ、涙を流しながらクリア。3は当時高島さんは肺活量が6000ccあり(普通の装置で測定できなかったという)、100mを潜水できたが、ひぐちシーサイドホテルの真冬のプールに顔をつっこまれたので血管が収縮してどうしてもクリアできなかったという。樋口先生が「高島、もうだめだと思ったら舌を口の中でぐるぐる回せ」とアドバイスを受け3回目でクリアしたそうな。しかしこの三つの条件が、高島さん以外に適用されたのかどうかはわからないらしい。多分いないと思う。

 高島さんが樋口先生に「カットマンは四方八方20m動けなくてはならない」と言われたのは有名な話だが、実際にメジャーで20mを測定して足の位置をチョークで床に描き、スマッシュを20m飛ばせる選手を連れて来て、何度もその通りに動かされたと言う。

 ちなみに、相手の選手は1時間交替。初めて樋口先生の所にいったときに3日3晩、一睡もせずに練習をさせられたのは本当だという。食事も卓球所に持ってきたので一歩も卓球場を出なかったらしい。ちなみに樋口先生は高島さんが練習を始めるとすぐに「カーッ」と寝るらしい。「冗談じゃない、これじゃいつ練習が終わるか分かったもんじゃない」と思ったそうだ。当然だろう。それで力を入れてカキーンと良いカットをすると「それだよ高島」という。「このおやじ寝てたくせによく言うよ」と思っていると「俺は音でわかるんだ」と言う。

 樋口先生は技術があるわけもないだろうから、当然精神論だけだろうと思っていたら、なんとそうではなくてどこまでも技術論なのだという。全日本ランクに入るような高島さんが、理論だけの老人をどうして信頼できたのだろう。その答えは驚くべきものだった。樋口先生はすべてその技術を実行できたというのだ。つまり、高島さんより上手かったということになる。

 これ以上は実際に見なければなんとも言えないが、凄い人がいたものだ。

 高橋さんから「それにしても伊藤さん、プロフィールのイラストそっくりですね」と言われた。息子の絵を誉められるのは嬉しいがあれにそっくりというのもちょっと・・。頭三角じゃないし。