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世界選手権広州大会(団体戦)

 トップの平野はカットのシェンと対戦。第1ゲーム、よく動いてドライブで粘り、チャンスを作り強打する作戦が功を奏した。また、相手の反撃もよく止めた。第2ゲームはフォアドライブをループに切り替え、相手のミドルを攻める作戦と相手の反撃ミスを誘うループドライブが有効。3ゲーム目もドライブでよく粘り、バックへのスマッシュとミドルへの緩急をつけたドライブで完勝した。

 2番の福原は出足からバックハンドのコンビネーションも良く、緩急自在のプレーで第1ゲームを取った。第2ゲームは、相手にフォア側を攻められ、リードされたが、カウンタードライブで応戦し、両ハンドとも調子よくプレーできていた。しかし、後半10-7とリードするが、詰めの段階でバックハンドが入らず、ジュースになってもミスを連発し、このゲームを落とした。
 第3ゲームは2ゲーム目の反省を生かし、無理をせず丁寧にコースを突き、相手の体勢を崩し、ゲームを取った。第4ゲームは、相手の両ハンドドライブもよく止め、カウンターでコースを突く良いプレーが戻ったが、8-8から連続3本フォア側にドライブで攻められ、9本で落とした。
 最終ゲームは、前半5-5となり、7-7までシーソーゲーム。福原は会心のレシーブのあと2本連続バックハンドで得点し、9-7とリードしたが、やはり詰めの段階でミスが出て、ジュースに追いつかれた。ジュースでもバックハンドのミスが響き、惜しいゲームを落とした。

 3番の藤井。第1ゲームは硬さが目立ち、調子が上がらないままゲームを落とした。第2ゲームになり、落ち着きを取り戻した藤井は両ハンドドライブもスムーズになり完勝。第3ゲームも前半からのリードを守りゲームを連取。第4ゲームは出足につまずき、3-7とリードされ、後半ばん回したが届かなかった。最終ゲームは本来の藤井のプレーがよみがえり、特にフォアハンドドライブ攻撃が決まりだし、完勝で4番につないだ。

 4番の平野対グルンディッシュ。第1ゲーム、出足で5-2でリードし、すばやいフットワークからフォアドライブで攻め続け、ゲームを先取。第2ゲームは2-1から7本連取され、苦しくなった。連続失点の原因はコースの甘さ、プレーの遅さで、そこを相手につけ込まれた。後半ばん回したが、8本で落とした。3ゲーム目も4-2とリードしながら、連続6本取られ、2ゲーム目と同じ展開になり、一方的な相手のペースで落とした。4ゲーム目は速攻戦術に切り替え、終始ドライブで攻め続け、リードを保ち、ゲームオールに持ち込むと、最終ゲームでは7-7から平野のサービス、3球目攻撃、フォアドライブの速攻で2得点し、そのまま押し切った。

 グループリーグを全勝で通過した日本女子チームは準々決勝に進むが、ひとつの課題は今回のフランス戦で見せたように、福原、平野とも連続失点が5本以上あるゲーム運びをしてしまうこと。その原因となる攻めの遅さ、コースの甘さを反省して、もう一度速攻戦術に切り替え、サービスやレシーブなど、その後の展開につながる技術を鋭いものに切り替えることで、これから強いチームとして力を発揮できることと思われる。
【高島の通信簿】1番平野90点 2番福原65点 3番藤井80点 4番平野70点

2勝をあげた平野/カットを攻略されたシェン/パワフルグルンディッシュ