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世界選手権広州大会(団体戦)

1番吉田対柳承敏。柳承敏のレシーブの巧さから先手攻撃ができなかった。逆に吉田のレシーブではミスが目立ち、柳承敏にことごとく得点された。吉田は第3ゲームで死力を尽くしてジュースに持ち込んだが、柳承敏のテクニックが上回った。
 2番は水谷対李廷佑。ロング戦となり、1ポイントが長いラリーとなることが多かった。水谷が徐々に先手を取り、前で攻める戦法で、特にバックハンドの有効打が目立った。バックハンドでタイミングを外し、前で戦う勇気が出だしたが、相手はロング戦に持ち込み水谷のフォアを徹底して攻めた。後半水谷は体力のすべてを出し尽くした。世界で戦うためには水谷の技術を持ってすれば十分戦えるが、今後はもっともっと筋力アップに努めてほしい。
 3番、韓陽対朱世赫。素晴らしいカット打ちを見せた韓陽は大きく前後に揺さぶり、ミドルへ決定打を打った。粘る朱世赫は時折鋭い反撃を見せ食いついたが、終始攻撃の手をゆるめなかった。今回韓陽は8戦全勝の大活躍だった。
 4番、水谷対柳承敏。サービス、レシーブ、ラリー戦とすべてにおいて互角に戦った。水谷は得意のバックハンドの攻撃からフォアハンドのストレートドライブに威力を発揮し、最終ゲームまでもつれた。水谷のドライブの角度、タイミングの早さは世界の一流に対しても十分に戦える。最終ゲームは柳承敏がオリンピックでメダルを獲ったプレーに近い最高のパフォーマンスを発揮した。
 準決勝では、中国はじめヨーロッパの国々のプレーヤーの目から見ても、水谷を、近い将来、世界やオリンピックでメダルを狙える可能性のある選手として認めさせた。また、吉田、韓陽についても今回の世界選手権では最高のパフォーマンスを発揮した素晴らしい試合が多かった。
【高島の通信簿】1番吉田70点 2番水谷90点 3番韓陽90点 4番水谷90点

ブロック力やゲームメークのうまさに加え、フォアハンドの威力もアップしている水谷。よりフィジカル面、スタミナ面での強化をはかれば、中国や韓国と互角以上に渡り合える選手になっていくだろう