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世界選手権広州大会(団体戦)

 1番は馬琳対柳承敏。柳承敏の敗因はラリー戦に持ち込めなかった点だ。特に台上からの攻めができず、馬琳の徹底的な速攻に敗れた。馬琳は終始、サービスエースを狙い、柳承敏のバックに3球目速攻で攻め込み、ドライブ戦を避けたところに勝因を見いだした。馬琳の台上先手攻撃が柳承敏を上回った。
 2番の王皓対李廷佑。ラリー戦では大半は李が得点し、優位に試合を運んだが、王皓のバックドライブを混ぜた速攻に手こずり、後半は得意のラリー戦に持ち込めなかった。王皓はより速攻性を高め、サービスエースも多くなり、プレーに自信がよみがえり、押し切った。
3番は王励勤対朱世赫。王励勤は得意のフォアドライブで徹底して朱のミドルに攻め込み、体勢を崩し、フォアクロスに決定打を決めた。朱は反撃を試みたが、ことごとくラリー戦で得点することができず、連続失点を繰り返した。王励勤の完璧なまでのカット打ちに敗れた。
 中国の台上での巧さ、そして速攻はより速さを増した。戦術的にも徹底した対戦相手の情報が的確に分析され、相手の弱点を正確に突く試合運びは見事であった。現代卓球では力と力のラリーが目立つが、今後、接着剤等の影響もあり、より緻密な戦術・技術が必要になると思われる。今回の中国のプレーは先を見据えたレベルの高いゲーム展開だった。

先に攻められ柳承敏完敗/王励勤は朱世赫をめった打ち/強すぎる中国チームが今回も優勝