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 トップ:郭躍vs.リ・ジャウェイ
 08世界団体戦・広州大会、女子決勝トップの再現となったこの一戦。中国女子チームの首脳陣は、この対戦になることを予想して郭躍をトップに配したのだろう。郭躍は首脳陣の与えた試練に対して、ひとつの返答を出すことができた。結果的にこのトップだけが、決勝戦で唯一盛り上がった試合だった。
 前陣を死守してブロックし、郭躍を左右に振ろうとするリ・ジャウェイに対し、郭躍は無理に強打を連発しようとせず、落ち着いて両ハンドドライブで攻略にかかる。第4ゲームに3度のマッチポイントを奪いながら、レシーブが慎重になって落としたが、最終ゲームの10-8では得意の3球目シュートドライブをバッククロスに決めた。

 2番:王楠vs.馮天薇
 世界ランクを一気に9位まで上げてきた馮天薇。今大会のダークホースとしての活躍に期待したが、シングルス2回戦では郭炎(中国)にストレート負け。この決勝でも今ひとつ調子に乗れなかった。王楠の伸びのある安定したバックハンドに比べると、馮天薇のバックハンドはまだ未完成。王楠の得意と馮天薇の不得意がカッチリはまってしまったような試合だった。王楠、ストレート勝ちで一気に勝利を引き寄せる。

 3番ダブルス:郭躍/張怡寧vs.リ・ジャウェイ/王越古
 この試合も張怡寧/王楠のダブルスを崩して、郭躍/張怡寧のダブルスを起用した中国女子チーム。五輪本番でも今回のように王楠を2点起用するのか。緊急事態に備えた予行演習のようにも思える。
 試合はリ・ジャウェイ/王越古ペアのコンビネーションが今ひとつ。特に王越古のバックハンドにミスが目立ち、中国ペアにプレッシャーを与えられない。シンガポールペアは最後まで気合いを入れるでもなく、そのまま敗れ去った。シンガポールの鬼門はダブルスなのか。北京五輪に不安を残す形で、そして中国女子チームの予想どおりの完勝という結果を残して、女子団体は幕を閉じた。