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北京五輪

●男子シングルス準々決勝
パーソン(スウェーデン) -7、6、8、12、9 プリモラッツ(クロアチア)

 欧州のベテラン対決は、スウェーデンの大応援団に後押しされたパーソンが、「無冠の帝王」ことプリモラッツを4-1で下し、00年シドニー五輪に続く準決勝進出を決めた。ボールのスピードは全盛期には及ばないが、パーソンが堅固なブロックと両ハンドのコンビネーションで終始ペースを握った。プリモラッツとしては、第4ゲームの競り合いを落としたのが痛かった。

 ヨルゲン・パーソン。それにしても、なんという可能性を秘めた男なのか。ワルドナーとともに、北欧の卓球王国・スウェーデンの屋台骨を支えてきた男。91年に世界チャンピオンになった後も、平坦な競技人生ではなかった。93年世界選手権での初戦敗退、交通事故にたび重なる故障。05年世界選手権を最後に、一度は国際舞台からの引退を表明して、カタール卓球チームのコーチの任に就いた。しかし、「もうパーソンは終わりだ」と思われたところから、不死鳥のごとく復活してきた。
 準決勝での対戦相手は世界ランキング1位の王皓。厳しい対戦相手だが、メンタルの強さはパーソンに軍配が上がるだろう。この男に「絶対の不可能」はありえないのだ。

 「パーソンと対戦できたのはハッピーだった。僕は出場選手の中では一番年上のほうだけど、パーソンはその僕より年上だからね。僕のプレーは悪くなかったけど、今回はパーソンのプレーのほうが良かった。彼の今日のプレーはアグレッシブだった(プリモラッツ)」