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世界選手権横浜大会(世界卓球 ブルーライト横浜速報 伊藤条太の机上の空論 web express)

3ゲームめまでの石川の試合は辛くて見ていられなかった。「なに、試合で負けたって死ぬわけじゃない」と自分に言い聞かせるのが精一杯だった。

福原、平野が負け、勝たなくてはならないと思いながらなにもかもうまくいかずズルズルと負けへの道を歩いている、まさに敗者の表情だった。
泣き出したい気持ちだったに違いない。そう感じた(ハズれてたらすまん)。

隣で健太が勝ったことが何かの影響を与えたのかもしれない。

たぶん石川は「負けた」と思ったのだろう。「この試合は負けだ」と思ったところから体の力が抜け、今まで入らなかったボールがことごとく快音を上げて入るようになった。世界中のどこでも見られる卓球のドラマだ。このドラマがたまたま石川にプラスに作用しただけのことだ。もし3ゲームめまでの内容がもっと競っていて、石川が「これは負けた」と思い切れなかったら、勝てなかったかもしれない。

本当によく勝った。石川。今日のふっきれた状態を、いかに外部からではなく自分で作るかが大選手への鍵だ。とてつもなく難しいことだとは思うが挑戦してほしい。