高島さんの最終講義が終わり、店を出ようとすると、偶然にも高校の先輩が店内にいて呼び止められた。私は高島さんと田村とはそこで別れ、その先輩の席に座ったのだが、なんとついたての向こう側で馬琳が仲間と飲酒をしていた。思わず写真をお願いし、撮ってもらった。
松平健太の試合では『馬琳などただのクソおやじだ』と実況したが、あれはあくまで祈祷師としての仕事上のことである。あまりの緊張に観察力が働かず、馬琳に触ったはずなのに感触も記憶になく、写真だけが手元に残ったすべてである。店員か知り合いか知らないが、馬琳が女性の肩を抱いていたことだけ覚えている。やはり夜遊びが好きなのだろうか。
田村の悔しがる顔が目に浮かぶようだ。