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速報・現地リポート

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世界選手権横浜大会(個人戦)

●男子ダブルス準決勝
馬龍/許シン(中国) 6、8、3、5 岸川/水谷

 岸川/水谷ペアの頂点を目指した戦いは、馬龍/許シンの攻撃力の攻撃力に圧倒された。
 第3ゲームまでは、序盤で日本ペアが先行。特に第2ゲームは水谷の逆モーションの流しフリックが決まり、4-0とリードした。しかし、中盤からは台上の甘さを中国ペアに突かれ、連続失点を食い止められない。昨日の準々決勝では勝負所でドライブを決めた岸川に積極性が見られず、フォアのカウンターも決まらず。試合終盤は中国ペアがエンジン全開になり、第4ゲームも5-7から4連続失点。最後は許シンの回り込みシュートドライブがコートを駆け抜け、ゲームセット。
 これで日本選手の戦いはすべて終了。中国の壁を砕くことはできなかった岸川/水谷だったが、地元開催のプレッシャーの中、見事メダルを獲得した戦いぶりはすばらしかった。大きな拍手を送りたい。

■高島の眼 「作戦変更が必要だった日本ペア」

第1ゲームは出足で水谷の台上バックハンドなどが効き、リードを奪ったが、馬龍にキレのあるバックドライブを2本決められ、中国ペアにペースをつかまれた。岸川/水谷は岸川が丁寧に行き過ぎて、台上処理が中途半端なところを狙われ、8連続失点を喫した。
第2ゲームは水谷が積極的な台上の流し強打などを決め、4-0でリードしたが、中盤からやはり7連続失点。岸川/水谷ペアは、昨日の準々決勝で功を奏した「岸川がつなぎ、水谷が攻める」というパターンに固執しすぎた感があった。
第3ゲームになると中国ペアに完全にコースを読まれるようになり、ラリー戦でも先手が取れなくなった。水谷が無理に強打にいっても、レシーブが弱いと球威に押されて無理打ちになり、ミスが出てしまった。
第4ゲームも岸川の調子は最後まで上がらず、開き直ることができなかった。試合全体を通じて大事に行き過ぎ、ソフトに入れにいったところを中国ペアに狙い打ちされた。

 試合全体を通じて、岸川/水谷ペアに作戦変更がなく、同じプレーに終始したのは残念だ。ベンチからも大胆な作戦変更の指示を出していくべきだった。これは世界戦の準決勝という舞台。ふたりとも高い技術を持っているのだから、自分の持っている引き出しをすべて出して戦えば、結果は違っていたはずだ。