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世界選手権横浜大会(個人戦)

●男子シングルス決勝
王皓(中国) 9、11、5、9 王励勤(中国)

■高島の眼 男子S決勝 王皓vs王励勤

 試合前の戦力分析としては、王皓の裏面バックハンドドライブが王励勤のフォアミドルまたはフォアストレートにうまく決まれば王皓有利。それに対して王励勤がフォアミドルをバックハンドで迷わず返球したり、フォアドライブで詰まらずに応戦できれば王励勤に分があると思われた。

 第1ゲームの8-6となったところから王励勤が盛り返し8-9。しかし、やや固さが見られた王皓はそこで勝負をかけ、再度逆転してゲームを取った。それによって試合の流れは王皓へ。
 第2ゲームも王皓有利の展開のまま進み、7-1。そこで勝負あったかと思われたが、王皓がやや無理をしない安全なプレーになっていったため王励勤が徐々に追い上げる。ラリーで決めきれない王皓は、2連続でバックハンドドライブをミスするなどして9-9とされる。結局そのゲームは王皓が取ったが、王励勤も調子を上げていったゲームだった。
 第3ゲームは、王皓がサービスの立ち位置をフォア側に変えて両ハンドで待ちやすい体勢を作ったことがポイント。裏面打法を使える範囲を広げ、またフォアハンドドライブを打った時も崩れなくなったため、打ち合いにも強くなった。
 第4ゲームも王皓有利の展開で9-4、10-5。王皓はやや勝ちを意識し、王励勤もそれがわかったので王皓の裏面バックハンドドライブ落ち着いて返球し、機を見て回り込むなどして4連続得点。しかしそこで王励勤は力尽き、11-9で勝負が決まった。
王励勤としては、王皓の裏面バックハンドドライブに対して、もう少し前陣でバックハンドカウンターを合わせて王皓のミドルに返したかったが、王皓がうまくコースを突いてそれをさせなかった。今大会、王皓の裏面バックハンドドライブは更なる進歩を見せた。それに対して王励勤は、ザクレブ大会まではフォアハンドの打ち合いに絶対的な強さを見せていたが、王皓に対しては五分。下がっての両ハンドの打ち合いで見れば6対4で王皓が得点していた。王皓は王励勤の様々なレシーブに対して両ハンドで完璧に対応し、試合を通して終始王皓有利の展開だった。