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速報・現地リポート

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第7回世界ジュニア選手権大会

★男子シングルス Men’s Singles

 男子シングルスも男子団体と同様、日本・中国・韓国というアジアの3強を軸に優勝争いが展開されるだろう。
 中国の閻安は3大会連続の出場で、一発の強打は威力十分。9月の全中国運動会では馬琳をあと一歩まで追いつめた。同じく全中国運動会の団体戦で活躍した方博もここ1年でかなり伸びた印象がある。韓国の主力である金ミン鉐は今年のアジアジュニア選手権決勝で、閻安を破って優勝している。そして日本はジュニアサーキットファイナル優勝の上田と、天才サウスポーの丹羽が頂点を目指す。ともに優勝できるだけの実力は備えているが、パワーで押された時や、中陣で粘られた時の展開、そして大会を最後まで戦い抜く体力がひとつのポイントになりそう。2大会連続出場の森本と藤本も、上位に進出する力は十分にある。
 その他の注目選手は、大会2連覇を目指すサウスポーの陳建安(チャイニーズタイペイ)、驚異の粘りで相手を降参させるO.アサール(エジプト)、ヨーロッパジュニアランキング1位のコシバ(ハンガリー)など。欧州に復活の息吹はあるのか。また、地元・南米勢では、推薦枠で北京五輪に出場した長身の左シェークドライブ型、アギレ(パラグアイ)に注目が集まりそうだ。

★女子シングルス Women’s Singles

 昨年、A.ゾルヤ(ドイツ)が決勝に進出したことで、5大会連続の中国勢同士のシングルス決勝という記録は途切れた。今度は日本が決勝の舞台を踏む番だ。日本は前回3位の谷岡が、今年の荻村杯でサマラ(ルーマニア)をストレートで破り、前回ベスト8の森薗は世界選手権横浜大会という大舞台を経験。ともに実力・経験値ともにアップしている。高校女子卓球界きっての実力派・岡崎と、代表に抜擢された松澤の健闘にも期待したい。
 それにしても、今大会の中国はかなり気合いの入ったメンバーで挑んできた。守備範囲の広いカットで、中国超級リーグでは張怡寧を破った武楊、前回大会4冠のシェークフォア表速攻・曹麗思、パワフルな両ハンドドライブを放つ陳夢など、その壁は各国にとって高く厚い。日本勢以外で中国を倒す可能性があるのは、梁夏銀(韓国)、鄭怡静(ともにチャイニーズタイペイ)あたりか。ヨーロッパは伝統国ルーマニアの左腕イリチやセベ、ポーランドのシュチェルコフスカやクシニスカが上位進出を狙うが、アジアの壁を崩すのは容易ではない。

Photo左:日本男子チームの大黒柱、全日本ジュニア2連覇の上田仁
Photo中:今シーズンはブンデスリーガにもチャレンジ。ハードヒッターの森薗美咲
Photo右:世界ランキング35位の実力を発揮するか、09年アジア選手権ベスト8の武楊