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第7回世界ジュニア選手権大会

女子は団体戦で2位と健闘したが、個人戦でのメダルはなかった。大岡巌女子監督の総括コメント

 団体戦の出足は良かったが、シングルスに入ってから自分たちのプレーができなかった。谷岡、森薗に対して相手が対策を立てていて、それに対応し切れなかった。(選手は)進歩はしているんでしょうけど、もっと新しい技を身につけるとか、もっとパワーをつけるとか、そういう変化が今回の日本選手にはなかった。
 日本選手も技術はあるんだろうけど、戦い方というか、戦術の面ではまずかったなと思う。森薗も相手のいる場所を感じてコースを突ければ良かったけど、いくら全力でいっても相手にコースを読まれていると、カウンターをされたりする。谷岡でも、切ったカットを相手は打ってこなくなっているので、そこでナックルカットとか、新しい技術をここに持ってくれば良かったけど、そこまでの練習ができていなかったと思います。

 団体戦ではヨーロッパのトップであるポーランド、ルーマニアはたいしたことないなと思っていたけど、シングルスになったら自分の特徴を生かしたプレーをしているので、意外とヨーロッパもやるのかなと思った。タイペイも鄭怡静という柱がいるし、香港も強くなっているし、韓国もみんながそこそこやるから、日本も今までのままでは取り残される。
 シニアもそうだけど、日本にはエースがいて、2番手、3番手でもインターハイでトップの方の選手を連れてくるとそこそこ戦えたけど、今は2番手、3番手で戦うのはレベル的に難しくなってきた。インターハイでベスト8、(全日本)ジュニアのベスト8くらいの選手であれば、世界ジュニアでベスト8に必ず入るくらいだったが、今はそうではない。日本は相対的に力が落ちているんじゃないかと、去年くらいから感じている。日本の全中のレベルも落ちているんじゃないか。ホープス、カデットくらいからの強化を考えていかないと、世界ジュニアで勝ち上がるのは難しいというレベルになってきている。

 もちろん出ている選手は頑張った。岡崎、松澤も今までは世界を目指していなかったけど、今回出たわけだから、これから経験を生かして世界を目指してやってくれればいい。ただ森薗と谷岡はちょっと物足りない成績であり、それは技術面でも言えることだ。
 協会のエリートアカデミーはジュニアサーキットなどに優先的に出すのはよいと思うけど、こういう選手権にはその時に強い子を出すべきだろうと思う。アカデミーの子はジュニアサーキットには出ているわけで、そこでしっかり力をつけてくれればチャンスはある。ジュニアサーキットでも上の方にいく子でないとこういう大会では勝てない。
 連係をして(強化を)やってきても、その連係の方法を変えなきゃいけないこともある。新たにエリートアカデミーができたんだから、あの子たちと他の中学生、高校生が交流する場所を増やしていかないと、エリートアカデミーの子たちも競争意識が出ない。今はアカデミーの子は他との交流がない。そういうことをふまえて、みんなで一緒になって強化していく方法もあると思います。

 忙しいと思うけど、協会の人たちもNTの監督もこの大会を見てほしい。私と河野さんと他のスタッフだけ見て報告しても、実感がないと思うし、世界のジュニアがどういう卓球になっていて、どれだけ強いのかもわからない。この子たちがナショナルチームに行った時に驚かないように、ナショナルチームの人たちにも見てほしいと思う」