スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

世界選手権モスクワ大会(団体戦)

 藤沼選手の良かった点はサービス、レシーブ、3球目、ラリーの中でのコースの配球が良かった。特にミドル突きがうまい。初めての試合であれだけできるというのは非常に良かったと思う。サービスのコース、攻め方とか戦術へのスイッチとかも良くて、彼女のセンスを感じた。ラリーの終わったしぐさに気をつけると、もっと強く見せることができる。そうすればもっとオーラが出て、相手に対する威圧感が出てくるだろう。
 石川選手は今回調子が良くないが、調子を上げる方法は二つある。ひとつは自分の調子をひたすら上げようとする方法と、もう一つは相手の弱いところを戦術として突きながら自分の調子を上げていく方法がある。中国の王皓などがこの方法をとっている。1ゲーム目を落とすことが多いのだが、2ゲーム目から戦術を変えて、相手の弱いところをつきながら調子を上げている。
 彼女の場合は自分の技術があまり良くない状態で、試合で調子が上がらないけど、今の技術でも十分に勝てる。今日の相手でも9本、7本、8本と結構競り合っているが、今の彼女であってもこんなに競る相手ではない。サービス、レシーブ、ラリーでもコースをもっと考えるべきではないか。フォア前、フォアミドル前へのコースがなかった。コースが両サイドに集まりすぎる。たとえば中国選手同士が対戦すると、彼らが攻めるのはミドルしかない。そのミドルも選手の動きに合わせて移動するミドルなのだ。そういう部分を意識してやって、点数を離していけば気も楽になるから、調子も上がっていくと思う。
 藤井選手は、凡ミスをしなかったし、サービスをフォア前にうまく使って良いプレーであった。
 今日の試合では主力ふたりを休ませていたが、決勝トーナメントを考えると何が起きるかわからない。故障や不調の選手が出てきた時のことを考えると今日の選手起用は適切だと思う。