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世界選手権モスクワ大会(団体戦)

 リニューアルされた卓球王国HPへようこそ!

 新しくなったHPを見届けて、卓球王国取材班は明日モスクワへと出発。ロシア国営のアエロフロートで10時間の空の旅。世界第1位の国土面積を誇る大国・ロシアで、40mmのピンポン球が縦横無尽に跳ね回る。
 いよいよ5月23日に開幕を迎える第50回世界卓球選手権モスクワ大会(団体戦)。モスクワ大会の見どころは『卓球王国』2010年6月号P.27~34、ドローおよび直前情報については、2010年7月号P.25~32に掲載。しかし、事前に速報ページをチェックしてくださるマニアックな皆様には、ちょっとディープな情報もお伝えします。

 ロシアでは今回が初開催となる世界卓球選手権。これまで18カ国(旧ユーゴスラビア含む)で開催され、インドで3回、また中東のドーハやアフリカのエジプトでも開催されてきたことを考えると、ロシアでの初開催は「意外」という感じもする。実は石油や天然ガスといったエネルギー産業が好調だったロシア、ここ数年立て続けにビッグゲームを開催しているのだ。モスクワ開催のものに限っても以下のとおりだ。

2005年3月 世界フィギュアスケート選手権
2007年4月 世界アイスホッケー選手権
2008年5月 07-08UEFAヨーロッパチャンピオンズリーグ決勝(サッカー)
2010年9月 世界レスリング選手権
2013年8月 世界陸上競技選手権大会

 …さらに2013年にカザニで夏季ユニバーシアード、2014年にソチで冬季五輪も開催される。昨年は世界的な不況の波にさらされてマイナス成長に転じたロシアだが、オイルマネーはやはり強いらしい。加えてロシア卓球協会の会長はロシア連邦運輸通信大臣のイーゴリ・レヴィチン。日本もたびたび訪問しているバリバリの現役政治家が、卓球界のトップにいるのは心強い。

 ロシアのクラブチームも、スポンサーからの潤沢な資金をバックに、積極的な選手補強を進行中だ。まず男子では、地元ロシアチームのスミルノフとクズミンにサムソノフ(ベラルーシ)を加えたオレンブルグ。来季はオフチャロフ(ドイツ)が加入し、選手層がさらに厚くなる。今シーズン、男子ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)でベスト8まで勝ち上がったUMMCは、プリモラッツ(クロアチア)、ガルドス(オーストリア)、金延勲(韓国)と海外選手が主力のチーム。来シーズンはメイス(デンマーク)、陳杞(中国)、ハオ帥(中国)という超大型補強で、一気に頂点を狙う構えだ。歴史的につながりの深い北朝鮮から、イ・チョルグク(UMMC)、キム・ナムチョル(DESPホリゾント)といったモスクワ大会の代表選手が参戦しているのも興味深い。まさに長い伝統を誇るドイツ・ブンデスリーガを抜き去る勢いだ。

 ロシアの卓球はかつてないほど熱いようだ。少々寡黙なイメージがあるが、ロシアの観衆のノリはどうなのか…? 世界選手権の盛り上がりのポイントになるだけに、熱い声援を期待したいところだ。