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速報・現地リポート

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全日本選手権大会

 1月18日、平成22年度天皇杯・皇后杯全日本卓球選手権(一般・ジュニアの部)が今年も東京体育館で開幕する。
 卓球王国編集部のある四谷から、東京体育館までは車で5分。王国取材班は8時40分に編集部に集合し、タクシーに分乗して9時に会場入り。試合前の練習に気合いの入る選手たちとともに、パソコンやカメラのセッティングをしながら、10時の試合開始に備える。このルーティンをくり返す6日間が、毎年一回、真冬の寒さとともにやってくる。
 実力ある若手がぶつかりあう最近の全日本は、以前にも増して面白い。シングルスを中心に見どころをチェックしてみよう。

 まずは男子シングルス。水谷隼(明治大・スヴェンソン)が男子では史上初の5連覇に挑む。過去の記録では、藤井則和(S21~24年)と斎藤清(S56~60)が4連覇を達成しているが、水谷は21歳にしてこの伝説の名選手たちを追い抜こうとしている。5月の世界団体選手権でのエースとしての活躍、3位に入った11月のアジア競技大会、初優勝した12月のプロツアーグランドファイナル。2010年の実績は他の日本選手の追随を許さない。
 おそらくこの5年間で最も優勝を確実視されている大会だが、サウスポー相手にやや競る傾向がある水谷。早いラウンドで対戦が予想される左シェーク攻撃型の下山隆敬(協和発酵キリン)、丹羽孝希(青森山田高)との対戦を難なく乗り切れれば、5連覇も一気に現実味を帯びてくる。

 その他の優勝候補も多士済々だが、天皇杯の前に立ちふさがる王者・水谷に競り合うことはできても、最後まで勝ち切れる選手は絞られる。爆発力と安定感を兼ね備えた賢二と、オーストリアオープンで水谷に完勝した健太の松平兄弟、天才レフティ丹羽孝希、ブンデスリーガの1番手・岸川聖也(スヴェンソン)、全日学優勝の笠原弘光(早稲田大)、昨年の全日本で水谷に肉薄した張一博(東京アート)らが対抗馬か。過去2回優勝の吉田海偉(個人)も意地を見せたいが、対水谷は苦手意識もあり苦しい。

下写真は左から水谷隼、松平健太、張一博