ロッテルダムは1940年のナチス・ドイツの空爆で、市街地が甚大な被害を受けた。戦争がようやく終わった後、この街の人々は、ほとんど真っ白になったカンバスに薄く残った線を丁寧になぞろうとはせず、大胆に直線を引いていった。元の街並みを復元するのではなく、より近代的な街並みを打ち立てようとしたのだ。
街を歩いていると、その幾何学的な建築群には目を奪われる。住宅街に入ると、ごく普通のマンションが並んでいるが、表通りに面している建物はなかなか前衛的。下写真右のビルは30階建て以上の高さがあるのに、前半分を細いつっかい棒で支えている。地震がほとんどないというオランダならでは。ハンマーでつっかい棒を叩いてやりたくなりますね(?)。