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速報・現地リポート

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世界選手権ロッテルダム大会(個人戦)

●男子シングルス準決勝
王皓(中国) 7、-9、-7、10、7、9 馬龍(中国)

手の内を知り尽くす両者の対戦とあって、お互いに特長を出していくというより、いかに相手の長所を封じるかという抑えられた戦い。それだけに凄みを感じさせる一戦だった。スコアが3点以上離れるシーンはほとんどなかった。
王皓は水谷戦で絶大な威力を発揮した裏面フリックをオールコートに打ち分け、同じようなモーションからストップを混ぜて4球目強打を決める。一方、馬龍はロングサービスを混ぜて王皓の裏面フリックを封じにかかり、打球点を落としたフォアドライブで待ちを外す。馬龍はバックサービスも数本使っていた。随所にハイレベルなラリーは見られたが、派手な打ち合いは少なかった。

その中で、ラリー戦で優位に立ったのは王皓。フォアストレートへのフォアドライブと、バックストレートへの裏面ドライブを効果的に使い、決定率で馬龍を上回った。5ゲーム目、9-10とゲームポイントを取られた場面で、ラリー戦からフォアドライブをねじ込み、6ゲーム目は出足で3-1としてから、このリードを譲らなかった。
レシーブでは、強い横回転に上回転と下回転の変化が加わり、沈んだり止まったりするフリック。前陣ではカウンター強打。中陣では馬龍のフォアドライブにも対抗できるパワードライブ。王皓の裏面はさらに恐ろしい武器になった。しかも世界に同じタイプはいない。この男の対策を立てるのは難しい。