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全日本選手権大会

 昨年、石川佳純(全農)が初優勝した女子シングルス。「石川時代」の到来を感じさせたが、その石川も昨年は国体や世界ジュニアで予想外の敗戦を喫するなど、好不調の波が激しかった。石川が有力な優勝候補であることは間違いないが、その王座はまだ安定していない。

 石川とともに優勝戦線の第一集団にいるのは、福原愛(ANA)、平野早矢香(ミキハウス)、藤井寛子(日本生命)の3人。福原は一般初出場の99年大会から、今年で13回目の一般シングルス出場となるが、最高戦績は3位。長く世界のトップランカーに定着している福原だが、それでも簡単には優勝できないのが全日本だ。重要な場面で強打での得点にこだわりすぎる部分があるが、相手の返球を読み切る「後の先」のプレーができれば、必ず結果は出るはずだ。
 国際大会での成績が伸び悩んでいる平野は、全日本6回目の優勝で復調のきっかけをつかみたい。藤井は昨年の全日本社会人、世界団体選手権・女子選考会と苦しみながらも優勝。決勝に3回進みながら、果たせなかった悲願の初優勝に挑む。平野と藤井は順当に勝ち上がれば準々決勝で対戦する。

 社会人・学生では、全日本社会人で準優勝の田代早紀(日本生命)、同大会3位の森薗美咲(日立化成)、藤井優子(日本生命)という若い世代に注目。台上バックドライブで積極的に攻める田代、フットワークを活かしたフォアドライブ連打が武器の森薗、回転量の多い重い両ハンドドライブが武器の藤井と三者三様だが、ベスト4に入る力は十分備えている。世界団体選手権・女子選考会で藤井寛子を破り、優勝まであと一歩だった松澤茉里奈(淑徳大)のパワフルなフォア攻撃も見逃せない。

 男女ダブルス・混合ダブルス・男女ジュニアとその他にも見どころは多い。男子ダブルスでは、昨年連覇が「4」でストップした水谷/岸川ペアの復権なるか。女子ダブルスに出場する福原愛/石川佳純ペアは、ロンドン五輪に向け、きっちり優勝という結果を残したい。

 王国取材班は6日間フル参戦の全日本選手権。大会の様子をつぶさにお伝えします!

photo:昨年の全日本選手権より、石川佳純、福原愛、平野早矢香