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全日本選手権大会

●女子シングルス決勝
福原愛(ANA) 7、7、7、-3、5 石川佳純(全農) 

 福原愛がついに皇后杯を胸に抱いた。全日本選手権女子シングルス、初優勝!

 昨年は準決勝で石川に完敗した福原だが、決勝でのプレーは「充実」のひと言。これまで対戦相手を苦しめてきた石川のサービスを、バック表ソフトのフリック、そして台から出ればすかさずループドライブで狙い打つ。そして下回転とナックルを混ぜて出すサービスで、石川に的を絞らせなかった。フォアドライブの連打でも、一発で打ち抜くのではなく、二球目、三球目と徐々に打球点とコースが厳しくなっていく。

第4ゲームにやや勝ちを急ぎ、強打のミスが連続して落としたが、第5ゲームはしっかり立て直した。3-4から5点連取で逆転し、ここでもレシーブから積極的にフォアドライブで攻め、一気に試合を決めた。長かったタイトルへの挑戦。ベンチの張コーチと抱き合う福原をねぎらうように、会場を埋めた観客から万雷の拍手が鳴り響いた。

 優勝後のインタビューでは「まだ夢なんじゃないかと思います」と語った福原。オリンピックイヤーは最高の幕開けとなった。
 敗れた石川は、決勝までは危なげない勝ち上がりだったが、決勝は福原のプレーがとにかく良かった。「今日の愛ちゃんのプレーは素晴らしかったです。出足から積極的に攻めてきた。まだまだ実力が足りないなと感じました。サービスの変化がわからず、思い切ってレシーブできなかった」と決勝を振り返った。2連覇はならなかったが、確実に決勝まで勝ち上がったことは実力の証明だろう。

★福原愛の優勝会見
「これだけ国際大会を経験しても、全日本で勝てなくて肩身の狭い思いだった。やっと優勝することができました。全日本は私にとって特別な大会で、どんな大会よりも緊張する。やっと壁を乗り越えられてうれしいです。ロンドン五輪までまだ大きな大会(アジア選手権・世界団体選手権)があるので、一試合ずつ成長していきたい」