「彼」がカウントを間違える理由がわかった。こやつ、試合中にパソコンをいじってるのだ。もちろん電光掲示板の表示を担当しているわけではない。なにしろコイツ、試合をまったく見ていないのだ。パソコンをいじっていないときには全然別のところを見ている。ゲームオールの10-9のラリー中ですらよそ見をしているという鉄の精神力だ。
石川とパルティカの最終ゲームでは、7-7に並んだのを機会にカウントが左右入れ替わったが、そんなことは気にしないのだ。これまでのゲームでも、彼のカウントの左右は選手の位置との関連性が一定ではないしゲーム内ですらしゅっちゅう入れ替わるのだ。同点になった後がスリリングだ。彼の正面には電光掲示板があるのだから試合を見ていなくても自分のカウントの間違いは分かりそうなものだが、それも気にしない。
いやはや、今大会の日本チームの最大の敵は「彼」かもしれない。