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世界選手権ドルトムント大会(団体戦)

 3月25日、世界卓球選手権団体戦ドルトムント大会が開幕する。例年は4~5月に開催される世界選手権だが、4年に1度の五輪イヤーは開催が前倒しされ、2~3月の開催が通例となっている。
 そして選手たちの視線は、すでにドルトムントの向こうにあるロンドンを向いているはずだ。7月に開催されるロンドン五輪団体戦の出場チームは、今大会の成績によって決定する。順位決定戦も決して消化試合にはならないのだ。

 男子団体戦は、やはり5連覇中の中国が優勝争いの中心。ベテランの馬琳・王皓はややピークを過ぎてきた感もあるが、若手の実力派トリオ、馬龍・張継科・許シンは強力。ワールドツアーなどで優勝を重ねた馬龍、現世界チャンプでワールドカップも制した張継科を軸に、経験豊富な馬琳を組み合わせる布陣で臨むだろう。
 対抗馬となるのは地元ドイツ。エース・ボルは直前のドイツ選手権を左肩の故障で棄権しているが、2番手のオフチャロフが世界ランキングを10位まで上げ、頼もしいところを見せている。3番手に起用するのは、団体戦の「お祭り男」シュテガーか。
 そしてドイツとともに「打倒・中国」を狙うのが、我らが日本男子チーム。
メンバーは水谷隼、岸川聖也、丹羽孝希、吉村真晴、松平賢二。エース水谷は「前回は先輩の吉田(海偉)さん、張(一博)さんがいたけど、今回は自分がチームを引っ張っていきたい」と意気込みを語る。予選リーグ初戦のベラルーシ戦、世界ランキング13位のサムソノフという難敵をどう料理するか。

 女子団体戦は、前回のモスクワ大会で9連覇を阻まれた中国が王座返り咲きに向け、並々ならぬ闘志を見せる。世界女王で世界ランキング1位の丁寧をはじめ、世界のトップ5がずらりと並び、やはり断トツの優勝候補だ。
 中国以外は、前回優勝のシンガポールも含めて横一線。日本女子チームは福原愛、石川佳純、平野早矢香、藤井寛子、石垣優香という陣容で臨む。東日本大震災の被災地・仙台出身の福原は「『WASURENAI 3.11』という震災での決意は忘れない。自分にできることを精一杯やりたい」と語る。5大会連続銅メダルは誇るべき成績だが、今大会はチーム一丸で決勝進出を狙う。

下写真:代表記者会見で抱負を語る水谷隼(左)と福原愛(右)

★3月21日(水)に発売された卓球王国5月号P.49~57「熱戦予想図ドルトムント」にも、詳しい大会の見どころや日本代表選手たちの大会への意気込みが掲載されています。そちらもぜひご参照を!