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速報・現地リポート

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ロンドン五輪

 現地、8月5日は日本にとって歓喜と明暗、まさに天国と地獄の日だった。
 まず午前中の男子準々決勝で日本男子が香港に負けた。試合前に速報したように、香港は油断できない相手だった。結果論かもしれないが、日本のオーダーには疑問が残った。初出場でハイリスクな卓球をする丹羽をラストに持ってきた。今大会、岸川が好調だから前半で使い、ラストには回さない、3−1のオーダーだったのか。しかし岸川は前半で当たった唐鵬には分が悪い。オーダーの読み違いか。「1番と2番のオーダーは逆にすべきだった。ダブルスは変えられないんだから。自分たちはメダルを狙っていた、第3シードだから。自分たちはよくプレーしたけど、相手はもっと良かった」と水谷。
「監督が決めたオーダーだし、そこで自分がしっかりできなかった。どの場所に出ても自分はプレーする必要はあるけど、相手の方が良かった」とラストで敗れた丹羽。「自分ができることはすべてやった」と岸川。
 中国に次ぐ強化予算を持っていると言われる日本。それが登録者の登録費が使われている面も考えて、しっかりとした敗戦の分析と責任のとり方を考えてほしいとも思う。日本女子の歓喜にかき消されないようにしてほしい。選手が死にものぐるいで頑張ったのは誰もが認める。しかし、そこまでの課程や、指導体制がメダルを獲るにふさわしいものだったのか。しっかりとした総括を求めたい。
 一方、女子は選手や監督の思いの強さが伝わってくるような試合ぶりだった。各選手の精神的な準備も相当なものだった。特に北京で敗れた福原と平野の思いの強さも伝わった。石川は世界的な実力を十分に発揮した。また監督の采配も考え尽くされたものだった。4年前からの戦略と個人の頑張り。男子と違うのは、3人の母体、および所属スポンサーが全面的なバックアップで選手をサポートしている点だ。ややもすると分解しそうになるナショナルチームを村上監督はまとめあげた。
 競技スポーツある限り、結果にはこだわらなければいけない。勝っても負けても冷静で正しい分析と総括をするべきだろう。