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世界ジュニア

 第2ステージ初戦のチャイニーズタイペイ戦では、世界ジュニア経験組の谷岡と前田を2点起用。一方、ヤマ場と思われた第2戦のドイツ戦では、伊藤の2点起用に3番で加藤を出場させるなど、意表を突く用兵術を見せた日本女子チームの岸卓臣監督。試合後、三原孝博コーチと「うまくいったな」と安堵の表情を見せた。三原コーチとともに、3とおりのオーダーの中から選んだ苦心のオーダーだった。

 「昨年までエースだった石川がいなくなり、オーダーは非常に迷いました。確実な得点源はいない。細心の注意を払って戦う必要があった。特にドイツ戦は、ロシアのノスコワ、アメリカのアリエル・シンと各チームのエースが欠場する中で、P.ゾルヤのいるドイツが一番イヤだと思っていた。
 意外だけれど、谷岡も前田もP.ゾルヤとは今まで当たったことがない。不安はありましたが、とにかく前半で谷岡をP.ゾルヤに当てようと。もう一度ラストで谷岡まで回るのは想定内で、その上で3−0で決着をつける展開を狙っていきました。P.ゾルヤはプレーそのものは結構単調なので、(左利きだから)バックサイドには強打、フォアサイドには軽打しか来ないと伝えた。事実、そのとおりの試合展開になりました。
 伊藤の2点起用は、伊藤と対戦することが相手にとってもプレッシャーになると感じた。今日は監督判断で、ゴーサインを出しました」(岸監督)

 「今回のメンバーは谷岡はエース格だけれど、あとは誰が2点使いでも良いと思っている」と語る岸監督。「実際に試合に出ていかないと成長もない。今回は過渡期、移行期。少し大胆に戦っていこうと思う」。
 ドイツ戦で世界ジュニアの初陣となった加藤も、3番に下がってきたドイツの2番手ミッテルハムを振り切り、初陣を勝利で飾った。第1サービスでいきなりサービスを一発フォルトにとられながら、動じない大物ぶりを見せた。日本女子は明日の準々決勝も総力戦で勝利を目指す。

上写真は試合後に握手する日本女子とドイツ。下写真は3番で加藤に敗れたミッテルハム