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世界ジュニア

 男子団体決勝3番で、酒井明日翔(あすか/写真上)は「王様」になった。見た目はどちらかというと王子様だが、徐晨皓戦で見せたプレーは衝撃的。台上バックドライブから、高い打球点で叩きつぶすような両ハンドドライブを連発して、徐を防戦一方に追い込んだ。
 第4ゲームの6−8という大事な場面で、フォアサイドを切られたボールをサポートの横から打ち込もうとしたり、ラケットをワイパーのように使う横回転のバックブロックを見せたりと、やりたい放題。まさに試合の支配者だった。徐晨皓ももう少し台から距離を取り、逆襲を狙うという選択肢もあったはずだが、酒井のリズムに完全に乗せられた。この団体決勝での勝利が、高校1年生の酒井をどこまで成長させるのか。

 トップ吉田、2点を落としたとはいえ村松もよく頑張った。吉田は樊振東に対し、フォア対フォアで優位に立てなかったが、決勝進出は吉田の力なくしてはあり得なかった。ラストの林高遠との試合が観たかった。村松も疲労の蓄積で顔色は蒼白に近くなっていたが、4番の樊振東戦では酒井のプレーに魅せられた観衆の応援をバックに、好プレーを連発。フォアクロスで打ち合い、バックドライブでバッククロスに打ち抜いた。

 最初は余裕しゃくしゃくだった中国ベンチも、4番の村松戦では応援に相当気合いが入っていた(写真下)。日本はよく戦った。選手たちに拍手を送りたい。明日は日本男子は試合がないので、ゆっくり調整してほしい。