速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

世界卓球パリWEB速報

星野美香の眼★
 福原/平野組はシンガポールペアと対戦。馮天薇とユ・モンユは技術と戦術、ともに優れていた。ユ・モンユはストレート攻撃が非常にうまく、福原選手の表ソフトをうまく打っていた。シンガポールの二人はストレート攻撃を主とし、お互いが重ならないように配球していた。また、平野さんに対して、レシーブはバック前中心に攻めていた。平野も攻撃しにくいし、シンガポールペアが待っているバックにボールが多く行くことがあった。福原選手に対しては少し長めのサービスを出し、バックハンドのレシーブを封じた。
 日本ペアはボールをクロスに返球することが多かったので、相手の待っているところに集まってしまった。これからはストレートに来たボールに対して、ストレートとミドルにも返球できるようになることが強いペアに対して勝機を見いだすやり方と言えるだろう。

 水谷/岸川組は、ダブルスをよく知っているコース取りをする。1ゲーム目を取られはしたが、二人はストレート攻撃をしていた。2,3ゲーム目、相手選手は重なることが多くなった。4ゲーム目は逆にタイペイペアはストレートを攻めてきて主導権を握られた。そこで、5ゲーム目、ストップレシーブからの戦術を多用し、左利きの黄聖盛を崩しにかかった。その時点で勝負は決まったように見えた。6ゲーム目は、水谷選手が相手のコースを読み切っていたのはすばらしかった。

 松平健太のように卓越したサービスがあるということは試合を有利に運べることだ。それに加えて、攻めの速さもある。それにバック対バックのラリーで負けない自信があったのだろう。
 しゃがみ込みサービスとほかのサービスを試合の中でうまく使い分け、相手を翻弄した。そのために、相手のサービスからの両ハンドドライブは威力があったが、それを落ち着いてできない心理状態に持っていくことができた。高速攻撃とカウンター攻撃も光っていた。このまま突き進んでほしい。