速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

世界卓球 パリからジュテーム速報
~伊藤条太のお前にトリコロール!~

今野さんの講演の結論は、卓球が強くなるためには個性を生かして自分のスタイルを作らなければならないというものだった。

卓球王国の編集部員にもそれぞれ個性があって面白い。個性とはもちろん、誌面作りに関しての個性だ。

先日紹介した佐藤祐は(写真左)、単なる用具オタクではない。どんな選手に対しても基本的に上から目線で、選手を神格化しない批評眼がある。人間そのものよりも用具を上に置いているためにそうなるのかもしれない。その結果、全日本の特集号で、偉関晴光さんに歯に衣着せぬ選手批評を言わせるという記事をものにしている。あれは偉関さんが語ったことではあるが、それを言わせる雰囲気、言ったことを選ぶ手腕は編集者の実力そのものなのだ。

一方、柳澤太朗(写真右)は卓球王国随一の智恵袋であり、編集部にあったTSPトピックスのバンナンバーをすべて読んで頭に入れたというほどである。中国語にも造詣が深く、その情報網は中国にもおよぶ。
その知識を基盤として常に物事を海よりも深く考え、ときには考えすぎて微動だにできないほどである。その結果、誌面では名選手のインタビュー「レジェンド」や、中国選手の技術を徹底的に解剖するコーナーなど、他の者には真似のできない手の込んだ記事を安定して量産している。本大会でもメインの「速報」を担当している。彼の考えすぎた視線の先に見えているのは卓球界の明るい未来だろうかそれとも自宅で待つ貫太郎くん(1歳)だろうか。