●女子団体決勝
〈中国 3-0 日本〉
○顧玉ティン 8、-11、-6、3、5 伊藤
○劉高陽 2、3、9 平野
○王曼玉 -6、10、3、6 森
日本女子は決勝で中国に敗れ、銀メダル。3大会ぶりの金メダルはならず。
トップ伊藤が惜しい試合だった。これまでバック表ソフトで強く叩く強打が持ち味だったが、この試合では打球点を落として強引にフォアドライブを打ってくる顧玉ティンに対し、ナックル性のブロックをうまく使った。第2ゲームから、フォア前でもバック表ソフトのツッツキで揺さぶり、チャンスボールはフォアストレートに打ち抜いた。
昨年の決勝トップで朱雨玲に敗れた時は、ひたすら両ハンドの強攻だったが、今年は確かな進歩を見せてくれた。
2番平野はしっかり実力の差を見せられた。台上に浮いたボールはバック強打か台上フォアドライブ、強打ができなければ低く切れたツッツキからカウンター、台から出てくれば強回転のループドライブ。この劉高陽の基本パターンを崩せず、正確な強打を打ち込まれた。
3番森は幸先良く第1ゲームを先取。ミドルからでも相手のフォアに打ち抜けるパワードライブでペースを握った。
第2ゲームも8-10から10-10に追いついたが、このゲームを落とすと、相手の王曼玉は一気に調子を上げた。長身の王はバックハンドが強く、フォアへ飛ばされたボールもフォアストレートへ返球してバック対バックの展開に戻し、要所で森のフォアへバック強打を決めた。
「中国選手のパワー、回転というのはやはりすごい。これから日本選手もパワーで対抗するために、体力トレーニングが必要。そしてフォアハンドの強化ですね。やはり世界では、フォアで7割くらいカバーできないと通用しない。
選手はよく頑張ってくれた。伊藤と平野という中学1年生の選手が将来性を示してくれたし、森も初出場ながらよく戦ってくれた。加藤が国際大会やフランスでの調整合宿で調子を落としていたので、調子の良かった森を思い切って起用した。
個人戦では、ひとりでも多く、ひとペアでも多く準決勝に残ることが目標です」(呉光憲監督)