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平成25年度全日本選手権大会速報

 1月14日に開幕を迎える全日本選手権。昨年は東京体育館の改装に伴い、代々木第一体育館での開催となったが、今年はまた会場が東京体育館に戻る。

 まずは男子シングルスの見どころから。優勝候補の「四天王」と言えるのは、丹羽孝希(明治大)、水谷隼(DIOジャパン)、岸川聖也(ファースト)、松平健太(早稲田大)だ。
 王国編集部が見る優勝候補の一番手は水谷隼(DIOジャパン)。昨年はロンドン五輪後のブランクによって、決勝の最後に詰めの甘さが出てしまったが、今シーズンはロシア・プレミアリーグのUMMCでプレー。1月3〜5日に台湾で行われたオールスタートーナメントでも、決勝で荘智淵(チャイニーズタイペイ)に4−0で完勝した。苦手とする戦型や選手がいないのも大きい。
 「苦手がいない」ということで、水谷の対抗馬に挙げられるのが、昨年12月の世界代表選考会で優勝した岸川聖也(ファースト)。選考会ではカットの塩野と丹羽を連破し、自信を深めている。全日本では高校2年時の3位が最高成績だが、そろそろ決勝の舞台に立ちたい。

 昨年度優勝の丹羽は、ドイツ・ブンデスリーガのフリッケンハウゼンで開幕から15連勝。素晴らしい成績を残しているが、水谷・岸川・松平健に対しては分が良いとは言い難く、カットの塩野という天敵もいる。2連覇への道のりはなかなか険しいが、昨年の優勝がフロック(まぐれ)とは言わせたくない。
 世界戦パリ大会ベスト8の松平健は、初の決勝進出からはや5年。独創的な前陣攻守に少しずつパワーを加え、虎視眈々と頂点を狙う。すでにJA全農世界卓球への推薦出場を決めており、精神的なアドバンテージもあるはずだ。

 この4人を追う第二集団にも、魅力的な顔ぶれが揃う。社会人では松平賢二(協和発酵キリン)と、大矢英俊・高木和卓・張一博・塩野真人という東京アート勢、学生では前々回大会優勝の吉村真晴(愛知工業大)、吉田雅己(愛知工業大)、上田仁(青森大)と実力者ばかり。爆発力では吉村、安定性では松平と張を推すが、今大会はやはりワールドツアー・グランドファイナルベスト8の塩野のプレーが楽しみ。全日本では数々の名勝負を演じながら、「悲劇のチョッパー」の印象が強いが、今年の塩野は昨年までとは別人。ベスト8決定でカットに強い松平賢と当たる組み合わせだが、ここを乗り切れるか?

 波乱を起こすダークホースに上げるとしたら、勢いに乗る若手。明治大1年の有延大夢と、青森山田高3年の森薗政崇。有延はボールスピードでは国内トップクラス、森薗は集中力とメンタルの強さで上位進出を狙う。

★男子シングルスの組み合わせはこちら
http://www.jtta.or.jp/result/2013/alljapan/ippan/13ajMS.pdf
★各種目のスーパーシードの組み合わせはこちら
http://www.jtta.or.jp/result/2013/alljapan/ippan/13alljapanseed.pdf
  • 3大会ぶりの王座返り咲きを狙う水谷

  • 岸川、初優勝へ機は熟した

  • 丹羽、2連覇で真の実力を示したい

  • 世界ベスト8の松平健、5年ぶりの決勝狙う

  • 昨年大きく飛躍した塩野が会場を沸かせる

  • ドイツで腕を磨く一昨年の王者・吉村