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世界卓球東京大会WEB速報

昨日の日本女子vs香港の「星野の眼」です。

ジュースとなった1ゲーム目を落としたのは石垣にとって残念だっただろう。石垣は緊張していたようだが、相手も緊張しており、カット打ちのドライブは単調だったし、ストップも台から出ていた。だからこそ1ゲーム目はチャンスがあったのだが、石垣の攻撃が昨日までとは違い、ミスが多かった。1ゲーム目をとった李は緊張がほぐれ、2 、3ゲーム目ではより早い打球点でのドライブが見られ、また1ゲーム目では打ちあぐねていたチャンスボールに対する強打もより厳しいコースで決めていった。

1ゲーム目は姜の早い攻めと両サイドへのコース取りに翻弄された石川だったが、2ゲーム目以降は我慢のラリーで、タイミングをはずして相手のミスを誘う展開となった。5ゲーム目の中盤まではシーソーゲームだったが、最後は勝負強さで石川に軍配。終盤になるにつれて、よりダイナミックなスイングで果敢に攻めた石川はさすがだった。

3番の平野vs呉は、「これぞ世界選手権団体戦!」というすごい試合内容だった。相手の一瞬の心の隙を平野は逃がさなかった。それまで呉はフォアもバックも回転をかけ、伸びるドライブで平野を圧倒していたが、5-9から相手の心理状態が変わった。まったく別人がプレーをしていると思われるほどフォアドライブを打たなくなり、ブロックも止めるだけになった。そこですかさず平野は相手のフォアを狙い、ミスを誘った。4、5ゲームは完全に平野のペース。最後に相手も力を振り絞ったが、緊張はほどけなかったようだ。一度集中力を欠くとそこから崩れていく、ということがよくあらわれた試合だった。逆にそこを逃さなかった平野はまさに勝負師だ。

石川は最後に勝利をもぎとれる戦い方と強い意志がある。技術的には、相手選手よりもストップ、ツッツキ、台まわりでの技が上回っていた。また5ゲーム目1-2、相手が石川のミドルに強打をしてきた時、石川は回転とスピードを利用してバックでカウンターは高度なテクニックで、そこからナイスプレーが続いて勝利した。さすが世界ランク一桁の石川だ。