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全国高校選手権(インターハイ2014)

1年前のインターハイを知っている人ならば、今回の坪井の優勝を予想できなかっただろう。
学校対抗決勝の4番で敗れ、シングルスは出場すらしていない。
その坪井が1年で別人のような強さになってインターハイを制した。
坪井を変えたもの、それは試合での精神力とチキータというレシーブ技術だ。

「練習ではできたけど、試合でできないことが多かった。それをドイツのブンデスリーガでの実践で磨いたことで、試合でもできるようになった」(坪井)と試合での実践力を鍛えた。それは競った場面や0−1で回ってきた学校対抗の決勝2番で遺憾なく発揮。
メンタルの弱い坪井の姿はそこにはなく、頼れる主将に成長していた。

もうひとつが優れたレシーブ技術、特にチキータの精度だ。
通常の選手ならば上回転系の台上バックドライブと横回転を入れたチキータの使い分け程度だが、坪井はその回転量を巧に操作し、相手が嫌がる場所へ打ち分ける。
さらに打球のスピードと打つタイミングを変えることで、相手の3球目攻撃を封じ込めた。

一言でチキータと表現されるレシーブだが、回転方向、回転量、スピード、タイミング、そして安定感の要素がある。
すべての項目を総合的に向上させたことが「球の質」として他選手を上回り、坪井の最大の武器に成長していた。
  • これからは坪井の代名詞となるだろう