●男子シングルス準決勝
樊振東(中国) 7、7、6、4 楊恒韋(チャイニーズタイペイ)
村松 1、4、ー10、6、8 カルデラノ(ブラジル)
村松、カルデラノを4ー1で破り、決勝進出!
今大会、日本勢初のメダルが確定した!
「カルデラノはジャパンオープンで韓国のカットマン、姜動洙にストレートで負けている。そのビデオは観てきました」と試合後に田㔟監督が語ったように、カット打ちはまだまだ経験不足のカルデラノ。村松の表ソフトのカットに対し、1球目は入っても、2球目はひたすらオーバーミス。第2ゲーム中盤から、観客から「巴西隊、加油!(ブラジル頑張れ!)」の声援が飛ぶほど。カットマンが打ち込まれて声援を集めることはあるが、カットが打てなくて声援を集めるというのも……珍しい話ではある。
ただし、カルデラノもただでは負けない。第3ゲーム、最も入る可能性が高いバッククロスにひたすらボールを集める。一発の威力はさすがで、10ー10からの村松のバックドライブのミスもあり、12ー10でカルデラノが1ゲームを返す。
しかし、第4ゲーム以降もやはりカットは打てないカルデラノ。一発の強打が決まることはあっても、村松が終始ペースを握り、そのまま勝利。勝利の瞬間、メダルを決めた歓喜よりも、安堵感をにじませた村松。第2シードとして、きっちり決勝まで勝ち上がった。「四年に一度しかない大会ですからね。村松も4年後はもう出られない。その大舞台で、こうして決勝まで勝ち上がったことは評価できると思います」(田㔟監督)
タイペイの楊恒韋をノックアウトした樊振東との決勝は、明日12時15分(日本時間13時15分)スタート。白昼の大決闘。地元の重圧とカットの変化、ふたつの敵と戦う樊振東は普通の精神状態ではない。チャンスは十分にある。