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ユース五輪・卓球競技

 8月17〜23日まで、中国・南京の五台山体育館で行われる第2回ユース五輪・卓球競技。IOC(国際オリンピック委員会)が主催する、14〜18歳のアスリートを対象にしたユース世代のオリンピックだ。日本からは、男子は村松雄斗(JOCエリートアカデミー/帝京)、女子は加藤美優(JOCエリートアカデミー)の2人が参戦。金メダルを懸けた熱い戦いが始まる。

 出場選手中、唯一のカット主戦型である村松は、日本代表選手団の主将にも選出。8月12日に行われた結団式では、「チームジャパンとして一つになれるように一致団結していきたい」と抱負を述べた。今年6月のジャパンオープンでは3位入賞を果たし、世界ランキングは42位まで上昇。切れ味抜群の両ハンドのカットに加え、相手のストップを一発で打ち抜くバックドライブは世界に類を見ない。カットマンの概念を変えるそのプレーに、中国の観客も驚嘆すること必至だ。

 今年1月の全日本選手権ジュニアで優勝した加藤も、独創的な両ハンドプレーで国内外から注目を集める選手。回転と緩急を自由自在に使い分け、相手が強攻してくれば柔らかいボールタッチでしのぎ、相手が打ちあぐめば、意外性のフォア強打で打ち抜く。苦手な戦型もなく、格下の選手に取りこぼすことも少ないので、きっちり上位に勝ち上がってくれるはず。ゆるやかなタイムテーブルで、体力的に負担がかからないのもプラス材料だ。

 ふたりのベンチに入る田㔟邦史監督は、男子JNT(ジュニアナショナルチーム)監督として迎える最初の大舞台。選手たちとともに世界中を転戦し、普段の柔和な表情とは裏腹に、ベンチで選手たちを見据える眼光は鋭い。大会に出場する村松と加藤を、「ふたりとも卓球に対してとてもまじめ。勝ったら心から喜び、負けたら非常に悔しがる。そういうアスリートに必要な気持ちを持っている選手」と評する田㔟監督。地元でのタイトル独占を狙う中国の壁を突き破ってほしい。
  • カットの村松、バックドライブも強烈

  • 加藤、大舞台でその天性を見せつけたい

  • 田㔟監督、その手腕に期待がかかる