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ユース五輪・卓球競技

 第2回ユース五輪・卓球競技に出場するのは男女各32名。その中から注目選手をご紹介しましょう。

 まず男子は、なんといっても世界ランキング3位の樊振東(中国)。今年行われたJA全農世界卓球の団体優勝メンバー。前回大会はエントリーした尹航が故障のために欠場し、金メダルは女子シングルスの顧玉ティンの1個のみに留まった中国。さすがに今大会は本気で金メダルを獲りに来た。8月7日に行われた中国超級リーグ・プレーオフの準決勝で敗れた後、樊振東は次のようにコメントしている。「ユース五輪に対してはすべての試合に対して細かく準備をしないといけない。(団体の)世界チャンピオンであることをプレッシャーに感じるのではなく、自分の能力の証明だと考えたい」(出典『捜狐体育』)。
 超級のプレーオフはプラスチックボールの2色ボールで行われ、ユース五輪はセルロイドの白色ボールで行われるが、大きな影響はなさそう。日本の村松にとって、最大の強敵となるのは間違いないが、中国にとっても村松はもっともマークすべき存在。序盤でリードを奪って、メンタルに揺さぶりをかけたい。

 男子シングルスの第3シードは、ブラジルのカルデラノ。ジャパンオープンのU-21男子決勝で、世界ジュニアチャンプの張禹珍(韓国)に快勝した天才児は、長身でプレー領域が広く、卓越したボールセンスを誇る。ルービックキューブをものの15秒で完成させてしまうという特技も持っている。

 金民爀(キム・ミンヒョク/韓国)と楊恒韋(ヤン・ヘンウェイ/チャイニーズタイペイ)もメダル候補。韓国国内で年代別のタイトルを総ナメにし、将来を期待されている金民爀は、2歳の時に心臓病の手術を受け、病気がちでありながら、卓球を通じて心身を鍛えてきた選手。ジャパンオープンで松平健太を破った楊恒韋は、カット打ちは苦手だが、対攻撃型では相当に強い。

 ヨーロッパに目を向けると、やはり強豪国は若手が育ってきている。フランスジュニアチャンピオンで、今年のヨーロッパユースでもフランスのジュニア団体優勝に貢献したアックズ、長身でバックサービスも使いこなすオルト(ドイツ)、ヨーロッパユース選手権で2位と健闘したラネフル(スウェーデン)、チェコのパワーヒッター・レイツパイズなどが上位を狙う。
 中南米からは、アルゼンチンの天才少年・テンティと、正統派の両ハンドドライブを操るアファナドル(プエルトリコ)も紹介しておきたい。テンティは小柄ながら抜群のボールタッチ。アファナドルは元欧州チャンピオンであるP.カールソン(スウェーデン)の愛弟子だ。
  • 樊振東が受けるプレッシャーは相当なものだ

  • スケールの大きさが魅力のカルデラノ

  • タイペイのハードパンチャー・楊恒韋

  • ドイツのオルトは昨年の世界ジュニアでも活躍