上写真2枚は、女子シングルスで劉高陽(中国)と大接戦を演じたチャイニーズタイペイの邱嗣樺。バック面に粒高ラバーを貼る異質型だが、台から出てくるサービスはしっかりフォアで攻撃。ショートからのフォアスマッシュも鋭く、相手に安心してショートを打たせない技術がある。横回転の入ったショートはえぐいほどよく曲がり、劉高陽が空振りするほどだった。
下写真2枚は、男子シングルスの第1シード・樊振東をなんとゲームオールまで追い詰めた孔嘉徳(フン・カタク)。おとなしそうな顔立ちと細身の体つき、フォア打ちを見ていると何とも頼りないのだが、気持ちが受け身になった樊振東を、フォアの連続カウンタードライブとバックのカウンターブロックで押しまくった。最終ゲームで先に2−0とリードした時は「もしや?」と思わせたが、ここから樊振東が5点連取でチェンジコート。惜しくも及ばず。
試合後、ベンチで涙を流し、張瑞監督になぐさめられていた孔嘉徳。大魚を逃した悔しさを滲ませた。