速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

平成26年度全日本選手権大会速報

ジュニア男子準々決勝で及川に敗れ、張本智和の今年の全日本が終わった。
初挑戦の一般シングルスは初戦で敗れたものの、小学5年生でのジュニアベスト8入りという快挙を成し遂げ、大会前半戦の主役とも言える活躍ぶりだった。
 
 1回戦から5つ以上も年上の高校生たちを連破し、4回戦では高取、5回戦では松山という高校生でもトップクラスの選手をフルゲームで撃破。「怪物」と呼ばれる少年とはいえ、ここまでの活躍は誰も予想できなかっただろう。

 小学生特有の早い打球点でのプレーが高校生達を苦しめるのは、他の小学生選手でも比較的よくある光景だが、張本はパワーの面でも高校生と互角に渡り合い、台上からの攻め、サービス・レシーブでも優位に立つという驚異的な実力を見せつけた。また勝負どころでの戦い方も高校生を上回る巧さがあり、松山戦でも相手にゲームポイントを握られた場面で、完璧に狙い澄ましたであろうカウンターを決めたり、相手の逆を突くストレートへのバックハンドで抜き去るなど、単純な技術力だけではなく、「勝ち方を知っている」というオーラを放っていた。
 準々決勝の及川戦や、一般男子シングルス1回戦の神原戦のように、相手に距離をとって戦われた時に、早く攻めようとしすぎてミスが出る、という課題も見られたが、1年後にはしっかりと対策を練って、そして今以上にパワーをつけて、また全日本に臨んでくるだろう。
 大会前、男子NT倉嶋監督が「張本はベスト8に入ってもおかしくない実力がある。来年は優勝を狙えるレベルになっているはず」と語っていた。監督の予想どおり、今大会でベスト8入りを果たした怪物は、来年、史上初となる小学生でのジュニア制覇を成し遂げるのかもしれない。



※来週21日発売の卓球王国3月号では「怪物・張本智和の強さの秘密」という特集を組んでいますので、ぜひご覧になってください!