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平成26年度全日本選手権大会速報

 1月12日、東京・千駄ヶ谷の東京体育館で開幕する平成26年度全日本卓球選手権(一般・ジュニアの部)。今年は日程が1日増えて7日間になり、18日(日)の男子シングルス決勝まで熱戦が展開される

 男子シングルスは、昨年6回目の優勝を果たした「絶対王者」水谷隼が挑戦者を待ち受ける構図。一時期はプラスチックボールへの用具の対応で苦しみ、ロシアオープンでは丹羽孝希(明治大)にストレートで敗れたが、その課題もほぼ克服。ITTFワールドツアー・グランドファイナルで優勝し、ロシアリーグではオフチャロフとサムソノフを連破するなど好調を維持している。この男の壁は厚く、そして高い。
 水谷は6回戦で森薗政崇(明治大)と時吉佑一(ZEOS)の勝者と当たる可能性が高い。闘志満点のプレーを見せる森薗と、フォアの粘着ラバーから強烈な回転球を繰り出す時吉、どちらも難敵。チャンプの第一の関門だ。

 水谷の最大の対抗馬となる丹羽は、第2シードの町飛鳥(明治大)と6回戦(ベスト8決定戦)、そして昨年敗れた吉田雅己(愛知工業大)と準々決勝で当たる組み合わせ。青森山田高に黄金時代をもたらした同期3人のうち、ベスト8に入れるのはひとりだけだ。丹羽の優位は動かないが、選考会を勝ち抜いて世界選手権の代表権を獲得している吉田は、よりプレッシャーのない状態で大会に臨めるだろう。興味の尽きないブロックになっている。

 昨年のユース五輪と世界ジュニアでともに2位となった村松雄斗(JOCエリートアカデミー/帝京)は、上位進出が期待されるが、ランク決定戦で大島祐哉(早稲田大)と当たる。抜群の身体能力で、フォアのパワードライブを連発する大島は、今大会のダークホースとの声もあるほど。村松はカット打ちの鬼・吉田海偉(Global Athlete Project)とも準々決勝で当たる厳しい組み合わせだ。
 そして、毎年大会のひとつのハイライトとなるランク決定戦(5回戦)で、最も注目されるカードが松平健太(JTB)と張一博(東京アート)の一戦。ともに全日本準優勝の実績を持ち、高い守備力を誇る両選手。手の内はよく知っているだけに、妙味のあるラリーが展開されるだろう。
  • 優勝候補の本命はやはりこの男、水谷隼

  • 王座返り咲きを狙う丹羽孝希

  • ブンデスリーガで腕を磨く吉田雅己、どこまで勝ち上がるか

  • 昨年の荻村杯で水谷に肉薄したカットのホープ・村松雄斗